新製品

日立、お掃除機能を追加した、空気清浄機「クエリア EP-LVG110」を発売
空気清浄機 2016 03


01 ブルーエア、02 ダイソンと海外メーカーの空気清浄機のご紹介をしました。
今回は、「○○をたし算」でお馴染みの日立の空気清浄機。
たし算されたのは、「プレフィルター」の自動おそうじ機能でした。
■ガラパゴスは悪いことか?
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根強い人気のガラゲー。
auが販売しているシャープのアクオス携帯。


メディアによく現れる言葉に「ガラパゴス」があります。
「独自進化」というのが正確な意味ですが、日本人の常なのでしょうか、欧米への劣等感が抜けないため「時代遅れ」の意味で使われることもしばしあります。

例えば「ガラゲー」。古い二つ折りの、携帯電話のことを言います。
スマホに押されていますが、根強い人気があります。
理由は、電話しやすいからです。通常のサラリーマンは、一日の行動に、そんな多くの情報を必要としません。
2回ネットに接続できれば、情報的には問題ないことが多いです。
それより重要のは、電話の取り損ね、メールの読み飛ばしです。

メールはともかく、スマホに替えてから、電話がしづらいのは事実。
ということで、ビジネスには「ガラゲー」で十分と考える人が多いのもうなずけます。
むしろ、通信会社の言う通りに、スマホにしないと言うのは、一つの大きな選択だと思います。

 
私は、「ガラパゴス」はプラスの意味で使いたいと考えています。

 
■日本の空気清浄機の仕様は「日本独自」
日本の思想の一つに「もったいない」と言うのがあります。
これに似た言葉に「ボロボロの雑巾になるまで」と言う言葉があります。
いずれも、どこまで使うのかがポイントになる言葉です。

この逆なのが、「使い捨て」。
バブル期までは、流行りましたね。
数回使っていたモノを「貧乏くさい」と捨てるわけです。
今でも、割り箸か、塗り箸か、マイ箸かの議論が出てくるときがあります。

しかし、使い捨てなければならないものもあります。
例えば医療に使われる「注射針」。
以前なら「熱湯消毒」で「滅菌」ということでしたが、今はより確実性を求めて使い捨てです。

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ブルーエアーの空気洗浄機 Classic


さぁ、ここで問題。
海外の空気清浄機のフィルターは使い捨てです。
日本はどうでしょうか?

私が知っている限り、日本人は、割とメンテナンス代をケチる傾向があります。
特に、目にはっきりと効果が見えない場合は、どんどん削減していきます。

また、自分に被害が及ぶ可能性がある場合は、ドンドン切り捨てますね。
イイ例が、「賞味期限」です。
日本の食品廃棄は、世界でも珍しい。特に輸入食品が多いのに捨てます。
しかも、今は、業務用より一般家庭用の方が多く、しかもその1/3は賞味期限が切れたために手つかずのまま捨てられると言います。

空気清浄機のフィルターは、目が完全に詰まると廃棄が基本です。
掃除などしますと、一端フィルターに付着した汚染物質を吸引する可能性がありますから。

しかし、そう考えないのが日本人です。
日本人は「水洗い」で、キレイになると思っている人が多い。
お風呂に入ったとき、水ではなくお湯の方が、よく垢が落ちるのでもお分かりの通り、洗濯物を洗うのには、お湯がイイです。
しかし、多くの人は、「水」を使います。
正直、私は、ここに日本人のメンタル、「心情的清潔感」を見いだします。
単純に言うと、「禊ぎ」ですね。

水を被ると、身が引き締まる思いがしますよね。
同時に、さっぱりともする。
この2つは、日本人の前へ進む心情だと思います。

多分、日本人はそれをモノにも無意識の内に強いているのです。

「洗えばキレイに!」。
キレイな水資源が豊富な日本ならではの感情です。

 
■日本ならではの工夫
上の様に書きましたが、微細フィルター、実は洗っても完全に性能が元に戻ることはありません。
それは目が細かすぎるからです。
そうなるとフィルターは使い捨てとなりますが、微細フィルターは高いですからね。
その意味でも抵抗があります。

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プレフィルター。
目が粗い。


そこで日本メーカーが考えた方法は、微細フィルターの前に、大きなホコリを取るプレフィルターを取り付けることです。
プレフィルターは目が粗いので、「洗って」元通りすることができます。

微細フィルターは、大きなホコリから逃れることができますので、なかなか取り替えなくてすみます。
メーカーテストによると、通常の部屋だと10年間取り替えなくても、すむそうです。

同じHEPAレベルのフィルターを使いながら、使い方によって寿命はかなり変わります。

 
■「自動」に対する日本の考え方
日本メーカーのエアコン。
高級機種はメカ的な全自動です。全自動は当たり前なのですが、海外とはひと味違います。
海外メーカーの全自動は、メカケアは自動ではしません。
メカケアは面倒臭いのですが、ケアすることによって、いろいろなことが分かるからです。

が、今の日本人、余りにも忙しいためでしょうか。
自動はメンテナンスフリーを含みます。

例えばエアコン、目の粗いフィルターを使っています。
高級機種は、自動おそうじ機能があります。
エアコンは、高い位置にありますので、この自動おそうじ機能は便利です。

 
■日立 空気清浄機 クリエア EP-MVG110/90の特長
P1050926 さて、今秋発売された日立 空気清浄機 クリエア EP-MVG110/90の最も大きな特長は、プレフィルター(ホコリよけとも言うべき目の粗いフィルター)のお掃除機能です。

やや厚みが歩くなりますが、これはかなり便利。
一番便利なことは、空気清浄機の能力が常にイイ状態で発揮されることです。

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色が付いているところが、掃除機。


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わざと付けられた、赤く細かい粉。
掃除機で、見事にきれいになる。


まずホコリで目詰まりがない。
これは能力もそうですが、節電にもつながります。
空気清浄機は24時間、365日使われるようになってきますので、電気代が安くなるのは歓迎です。

また、プレフィルターが正常に働くので、細かい粒子用のHEPAフィルターへの負荷は、確実に下がります。
メーカーの見込み通り、フィルターを10年使うことも可能だと思われます。

同時に、ニオイ取り(活性炭)のフィルターの効果も期待できます。

 
■加湿機能付き空気清浄機の留意点
また、日本は加湿機が付いている空気清浄機が実に多いです。
日本の部屋が狭いのも手伝ってのことと思います。
メーカーが出している、空調関連の家電を全部並べると、かなりのスペースを取りますからね。

が、問題もあります。
「カビ」です。
日本はカビの宝庫。種類も多いですが、活動も活発です。
空気中にある胞子の数も馬鹿になりません。

海外の空気清浄機メーカー ブルーエアは明確に、空気清浄機と湿気を分離します。
理由は、フィルターでカビの胞子を分離することは可能ですが、胞子は生きているからです。
水と栄養があるとカビは繁殖を始めるわけです。
栄養は、ホコリ、アレルゲンなどです。つまり、水滴が付くとダメと言うわけです。
エアコンほどではないでしょうが、カビやすいと言えます。

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水タンクから、毛細管現象により、水を加湿フィルターに送る。
清浄された空気で気化させる。


日本メーカーの空気清浄機には、イオン発生機が組み込まれているモノが多々あります。
イオン発生機のイオン。濃度にも依りますが、高濃度だとカビを抑える機能も持っています。

日立 クリエアの場合、その機能は持っていません。
加湿機の部分の樹脂が、「防カビ」機能が練り込まれています。

 
また最近の加湿機は、水タンク内でバクテリアが増えないように、種々の工夫がなされています。
こちらは「抗菌樹脂」が使われています。

 
空気清浄機は健康をサポートするための家電です。
が、便利なことを追求していくと、この様にカビの様に矛盾することもしばしば。
メーカーの頑張りに期待したい。

 
■日立 空気清浄機 クリエアの清浄力
カタログには、最高:11m3/分。
国内最高水準ですね。

日本の空気清浄機は、前述のイオンにより空気清浄の能力とするモノが多かった。
しかし、日立は、それを持ちません。
大量に空気を循環させ、フィルタリングで清浄する。
どちらかというと、海外に似ています。

 
また底面積が小さいことも、嬉しい特長です。
実は、テレビを始め、買う時を設置するときで、かなり違うと感じるのは、大きさです。
買うときには手頃に感じたのに、いざ家に持ってはいると、大過ぎたなどと言うことはありがちな経験です。

とにかく、置きっ放しの家電ですから、ここら辺の対応は嬉しいところです。

 
商品のより詳しい情報は、日立のホームページにてご確認ください。
http://kadenfan.hitachi.co.jp/airclean/
 
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2016年10月17日

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