レポート

ショールームへ行こう! 「見ないと損!」アイディアの宝庫
パナソニックのリフォーム・パーク@汐留 その2


01では、最新の設備を見てもらいましたが、次は「くらしソリューション」です。
ソリューションは、元来解決の意味ですが、最近では解決をもたらすモノ全てをソリューションと呼ぶようになりましたね。
ここでは、5つのコーナーに分かれ、いろいろなことが見物できます。
■07 知って役立つ 住まいの基本性能
多分、リフォームパークの中で一番地味に見えるエリアですが、スゴく重要なエリアでもあります。

「断熱:「暖まらない」「冷えない」で困っていない」
「空気質:汚れた空気ってなんとかなるの?」
「熱交換・換気:熱交換・換気って知ってる?」

そしてパネル展示で、
「温熱空気環境」「配管・配線回り基礎知識」「マンションリフォーム」。

さらに別壁に「防犯対策」「地震対策」。

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展示状況。今までの展示が体感的だったのに対し、非常に堅い感じの展示となる。
現在の社会基盤を作っている技術まで、学校教育で補っていないためでもある。


 
今からの住宅は、ZEH(ゼッチ)を標準にすることが国の方針に定められています。

ZEHとは、ZERO ENERGY HOUSE(ゼロ・エネルギー・ハウス)のことで、お役所の言葉を借りると、「建築物における一次エネルギー消費量を、建築物・設備の省エネ性能の向上、エネルギーの面的利用、オンサイトでの再生可能エネルギーの活用等により削減し、年間での一次エネルギー消費量が正味(ネット)でゼロ又はおおむねゼロとなる建築物。」です。

わかりにくいですね。

わかりやすく書き直すと「屋根に太陽電池を付け発電。また家は断熱性に富み、かつHEMSにより省エネ家電を制御。余った電力は売りに出す。ガス、夜の電気など、一部買わなければならないエネルギーを相殺して、おおむねのエネルギー収支を「0」にする。」ということです。

お題目は立派ですが、最低でも「太陽電池」「HEMS」という投資が必要です。
それに省エネ型の家が前提となります。

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その中では分かりやすい断熱の展示。
左)断熱材の中の構造、右)断熱性を触感でわかる展示。


省エネ型というのは、密閉性を高め、断熱材を入れ、エアコンなど環境家電を効率よく動かすことができるタイプの家です。
密閉性が高いということは、酸素が足らなくなる可能性を意味します。
このため、今は建築基準法で、各部屋の空気を30分に1回完全に入れ替えする換気設備の設置が義務付けられています。

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密閉型住宅で、非常に重要な熱交換、換気の技術。
左)熱交換の展示、右)換気の展示、あと一工夫欲しい。


個人的には、自然と共存型が好きなのですが、人間の飽くなき経済活動のため、地球本来の浄化機能が追いついていませんからね。
引きこもるような住宅が、人間らしいのかも知れません。

話がズレました。

このコーナーにあることは、重要ですし、かなり噛み砕かなければ伝わり難いので、別途「豆知識」で特集を組み掲載致します。

 
■08 家事楽提案
08は、アイディア満載です。
家事は、素材を選ぶ、工夫をすることで、かなち手間が違ってくるのですが、ここにはそんなアイディアが詰まっています。

まずは掃除。傷つかない「木材」ですね。

DSCF6396 これは心底便利と思いましたね。
特に子育てすると、家はかなり傷みます。
小さな子は、落書きなどで、家に猛攻を仕掛けますからね。

というだけでは、リアリティがないので、動画をご覧ください。



 
次は、キッチン。
見た目、とても普通なのですが工夫すれば、ここまで使えるという見本のようなキッチンです。



 
そして洗濯場。
こちらも感心しきり。

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部屋干し用の器具。下げて吊し、上げて干す。
仕事の関係、花粉症の関係などで、人気ブレイク中とのこと。


DSCF6400 右写真は、干す位置にあるナノイー付き部屋干しファン。
室内干し時に発生する、イヤな臭いの発生を防ぎます。

「きまぐれ博物誌」(星新一 著)の中に、「家の狭さが、色々便利なものを生み出している。」という皮肉めいた一節がありますが、それを地で行くような道具、家電の数々。
昔の人が見たら、さぞビックリすることと思います。

 
■あかリフォーム
19世紀が「ガス灯」の時代なら、20世紀は「電灯」の時代、21世紀は「LED」の時代と言えます。
先日も「ノーベル賞」が出されていましたね。

正直言いますと、LED照明の凄さを、まだ我々は味わっていないと思います。
と言いますのは、今ある家屋にも使えることが必要とされたため、電球、蛍光灯との互換性を取ったためです。

このためLED化されても、一部屋に1つの照明が原則でした。
これは電球の消費電力が高いことが関係していると考えてください。

ところが、LEDは小さいですし、電気代も掛からない。その上、演色性に富みます。
このため、部屋にメイン照明が1つだけあるのではなく、一部屋に5〜6個設置して、使い勝手を良くする方法などが、LEDの特徴を活かした使い方と言えます。
が、まだそうはなっていません。


実は、リフォームパークの下、B1フロアは全て照明のデモ、相談のために設けられています。
こちらも別途、掲載させて頂きますが、電球の二股ソケットから身を起こした会社だけあって、灯りの勘所を掴んでいます。

リフォームパークは、その入り口という感じですね。



 
■バリアフリー
さて、次は高齢化社会必須の、バリアフリー化です。
バリアフリーの大きな目的の1つは、体力が衰えた体でも、自分らしい生活ができるようにです。
自分にも、周りにも負担の大きい「介護」ではなく、ゆっくりでも自分で対応するわけです。

ポイントは、家を自分に合わせるわけです。
足が上がりにくくなった。
それに合わせ、階段の段差を小さくする、手すりを付けるなどです。

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コーナーの入り口。右手奥には階段が有る。
それぞれの大きさ、高さが明記されていて、サイズ、力の入り具合と、手すりの関係がよくわかる。


視力の衰えには、明るい灯りで、また腰が曲がらなくなったことに対しては、コンセントなどの位置を変えること等で対応します。

ここでは、どの位違うのか、体験することができます。

コンセント

盲点であるコンセント高さ。20cmでものすごく違う。
ふいなトラブルは少なくなりそうなことが、リアルに感じられる。


10〜20cmレベルの差ですが、如実に効きます。
コンセントなどは、特に楽ですね。

掃除機など、一時的な使用を前提とする場合は特にそう感じます。

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左)滑りにくくした階段。全然楽。
右)リフォームした洗面所。ポイントは椅子に座って使えるようにしたこと。これも盲点だった。


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左)トイレは、いきんだりした時のトラブルが多い。 このため3枚引き戸にし、
2枚分開放できるようにし、問題があった時の対処がしやすいようにしてある。
右)刺激の少ない眩しくないライト。


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左)風呂のリフォーム。便利なのはわかるが、椅子と手すりの洗練度が欲しい。
右)中で本を読んでも、本が濡れないミストサウナ。強制的ではあるが新陳代謝を上げることができる。


今後の標準使用になりそうなものも多く、いろいろ考えられさせられます。

 
 
■パナソニック流ビフォア・アフター
さて、リフォーム・パークでは、ここでマンション、及び一戸建てのリフォーム例が示されます。
今回は一戸建ての例をご紹介しましょう。

主題は、子供が独立して、ペットをいれて都合2人+1匹の家族のためのリフォームです。

まず、見てください。



家事を行うパントリーをしっかり設けることにより、面倒臭い家事を効果的に短時間で行うことが出来きる間取りになっています。
海外が専用部屋を設ける方式なら、日本は押し入れと対になり道具を出し入れすることにより一部屋を色々な事に使う思想でできています。
狭い場合は、それでも仕方がないのですが、「重労働」とされる家事ですからね。
専用部屋と専用道具の有無で、能率が格段に変わります。

大幅に変わるのが洗濯ですね。
小さいタライを直線上に置け、その線上に洗濯乾燥機を置けると楽になります。

アイロンも同じですね。
専用の立体アイロン台の有無で効率が違います。

逆にいえば、家事で専用の場所を持っているのはキッチン(=料理)です。
キッチンがないと、能率が極端に悪くなり食事を作る気にもならないでしょうね。

パントリーは、家族で行う労働を楽にすることができますので、本当にお勧めです。

 
■HEMSの実際も体験可能
HEMSはいろいろな所で、いろいろな展示がされています。
当然、リフォームパークでも、体感できます。

HEMSは基本インフラ家電というのが適切ですから、インフラを見直すリフォームで対応できると非常に楽です。
できることは、エネルギーコントロールですが、日本はエネルギーを見直す必要がありますので、重要です。
少なくとも尽きる可能性がある「化石燃料」、暴走する可能性がある「原子力」が、以降も大手を振って使われるのはおかしいと思っています。

が、価格がまだ安くないのも事実です。
とにかく、いろいろ見て、もらうのが一番かと思います。

では、展示品と体感をそれぞれどうぞ!

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家を模し、どの様にモニタリングされるのかが展示されている。


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左)待機電力の合算。どの家電の電源プラグを抜くのがイイかがすぐわかる。右)ピークカットの画面。




 
家族の原点は一緒にいることだと思います。
そして、住む家が快適であれば、尚更素晴らしい。

リフォーム・パークは、快適に住むということに対し、いろいろなアイディアが詰まっています。しかも体感できる。

私から見るとおもちゃ箱のようなショールームでした。

そういえば、ここ子供がはしゃぎながら、いろいろな展示をいじってはしゃいでいました。
現在、四季の行事をしなくなり、四季の折々の家の手入れがなくなった現在、子供にとって、自分が住んでいる家を学ぶ機会は、少ないです。
ここに来れば、自然と学ぶことができます。

リフォームを考えている人はもちろん、是非、家を買おう、建てようと思っている人も是非来てください。
面白い「公園」ですよ。

 
より詳しい情報は、パナソニックのホームページにてご確認ください。
http://sumai.panasonic.jp/sr/page/top/top.jsp?srcd=23
 
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2014年10月22日

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