レポート

デロンギ コーン式コーヒーグラインダー KG364G
自分に合ったコーヒーメーカーを探そう! 03


デロンギのコーン式コーヒーグラインダー KG364J(希望小売価格 17,800円)を家で使っています。
グラインダーはコーヒーミルとも呼ばれるコーヒー豆専用の粉砕器(挽き器)。
ミルは家庭用、グラインダーは業務用とする説と、ミルはドリップ用、グラインダーはエスプレッソ用とする説がありますが、真偽のほどは定かではありません。
いずれにせよデロンギ社のカタログの呼び方は、グラインダーですので、この稿ではグラインダーと呼びます。

■購入動機
購入の理由は2つです。

1)コーヒー豆の保管は粉状態より豆の方が保存し易く、自分で挽けば美味しいコーヒーが淹れられること。

2)現在ドリップ中心であるが、エスプレッソも家で飲めるようにしたい。その際、豆を逐一変えるなどのアプローチが可能になること。

あと、あるバリスタから、「エスプレッソの場合、プロは温湿度で変わる味を、挽き方で調整する。」と教えてもらった時、やはり持っておかないとだめだと思ったことも購入動機の一つでもあります。

 
■購入時のポイント
選択は、電動式か、手動式かと言うことからから始まりますが、生活家電.comは家電を扱うホームページなので、当然電動式を推奨します。
というのはウソで、学生の時 手動式を使っていたことがあり、均一に挽くことが難しいことを知っているので、電動式を選んだと言うのが本当の理由です。

グラインダーは特殊なものを除き、擂り臼(コーン)式、カッティング式、ミキサー式に大別されます。それぞれ次の特徴があります。

無題3 購入時に最も重要なことは、「自分の欲しいサイズ(粉径)で挽けるのか?」ということです。挽き方の4段階(粗挽き、中挽き、細挽き(以上3つはドリップ用)、極細挽き(エスプレッソ用)のどれに対応しているのかです。当然ドリップ用にしか対応していないグラインダーもあります。
味の調整まで考慮すると、なるべく細かく調整できるのが望ましい仕様です。

次に重要なのは「粉径が均一であること」。また忘れがちであるが、微粉末の発生にも注意が必要です。

発熱も重要な要素です。
例えば蕎麦は石臼で挽くのが最も良いとされています。これは石臼は熱を持ちにくいため繊細な蕎麦の香りがとび難いと言うのが、その理由です。
コーヒーも香りが重要です。特に挽き臼型は発熱しやすいので、十分な対処が必要です。
実際の所は、臼をセラミック(=石と同じですね)にし、サイズは大きくする。そしてなるべく低速で挽くなどの工夫で発熱の影響を抑えることができます。

最後はメンテナンス性です。
カッティング方式は、2枚歯の間でサイズ調整する方式です。使っているうちにズレが生じますので、細かな調整が必要です。

 
■KG364Jの場合
長所:14段階で微調整可能

長所:14段階で微調整可能


筆者は、通常はイエメン産のモカのやや濃いめの焙煎のストレートを愛飲しています。
また次はエスプレッソも自宅でと思ってるので、粗挽き〜極細挽きまでの対応が必要となります。
KG364Jは4つの挽き方(粗挽き〜極細挽き)の下、14段階で挽き方が調整できるので、それらが全部クリアされています。

 
長所:粉径が均一(粗挽き)

長所:粉径が均一(粗挽き)


 
粒子サイズの均一性も問題なく、「きれい」です。また微粉末もほとんど出ていません。

 
 
 
長所:歯が大きく、熱を持たない

長所:歯が大きく、熱を持たない


 
発熱はセオリー通り、セラミック歯と低速回転で対応。しかも歯自体が大きく、より発熱しにくい構成となっています。

 
 
難点は、サイズが大きめ(置き場所が必要)であることと、コーヒーの粉受けホルダーがプラスチックであるためコーヒー粉が残ること、売価が1万円前後と高めであること。

長所:14段階の微調整

大きいため、
置き場所が必要。


短所:粉がはりつき残る

短所:粉がはりつき残る


短所:蓋が透明過ぎ!

短所:蓋が透明過ぎ!


 
 
 
 
筆者は、これからコーヒーともっと良い関係を持つという、ステップ・アップの意を込めて、グラインダーに投資しました。
結論から言うと、コーヒー粉でなく、豆で保存できる様になったのは、非常に大きかったです。コーヒーの香りを存分に楽しめることは、頭で考えていたより、ずっと気持ち良いことです。
そうそう最後に、もう一つこのグラインダーで困ったことを書いて終わりにします。
このグラインダーの蓋は透明樹脂でできているので、実は蓋を取った状態か、見分けにくいです。
2回ほど蓋を取ったと思い、蓋の上にコーヒー豆をぶちまけてしまったことがあります。コーヒー豆は決して安いものでないので、ご注意ください。
ただ、それも慣れてしまえば問題ないことを、付記しておきます。

少々高めですが、美味いコーヒーが飲みたいならお勧めです。

 
2014年1月4日追記)
コーヒー粉の貼り付き、そして蓋が透明であることを短所としてあげていましたが、使い込んだ結果、貼り付きはほとんどない状態に、そして蓋もやややつれ、透明度が多少なくなり、慣れも含めて問題なくなったことを追記致します。

 
■主な仕様
名称 コーン式コーヒーグラインダー
型番 KG364J
サイズ 135(W)×195(D)×275(H)mm
重さ 1.5kg
消費電力 130W
希望小売価格 17,800円(税込)
 
商品のより詳しい情報は、デロンギのホームページにてご確認ください。
http://www.delonghi.co.jp 

 
■シリーズ 自分に合ったコーヒーメーカーを探そう!
01 初めに、あるいはコーヒーの基礎知識
02 コーヒー豆/粉より抽出するドリップ式コーヒーメーカー
03 デロンギ コーン式グラインダー KG364G(本編)
04 カフェポッド、コーヒーカプセル、ネスカフェ用コーヒーメーカー
05 エスプレッソマシン
06 コーヒーカプセル用エスプレッソマシン
07 ミルク四方山話

 

2013年6月17日

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