レポート

【太鼓判】紙パック掃除機、いえ掃除機の一つの理想型。
病弱な人に強く推したい。「パナソニック Jコンセプト MC-JP850K」 。


キャニスター掃除機が持つ欠点、「コンセントを抜き差ししなければならない」、「収納がかさばる」ということ以外、ほぼ理想的なキャニスター型紙パック掃除機。それは、スティック型掃除機が主流の今も同じで、とても魅力的。特に、清潔、衛生を旨とする人には、かけがえのない相棒となる掃除機で、とくに花粉症、アレルギー体質の人に推したいモデルです。
 

●紙パック掃除機の生命線「純正紙パック(三層)


 
■サイクロンシステムと競り合うことで、大進化した紙パック掃除機

紙パック掃除機の「紙パックが目詰まりだんだん吸引力が落ちること」に対する憤りがサイクロン掃除機誕生の原因になったのは有名な話。
ちゃんとしたサイクロンだとフィルターを全く使いませんので、吸引力が落ちることはありません。ダイソンはこれに加え、初期の吸引力を高くすることにより、サイクロン=つねに吸引力が高い掃除機というイメージを一般化させることに成功します。(ダイソンのトークは「吸引力の変わらないたった一つの掃除機」。吸引力自体の強弱には触れていません。)

しかし、紙パックも負けてはいません。紙パックの弱点、目づまると吸引力が落ちるのを、紙パックを多層化することより防ぎます。多層化=ホコリトラップ面積が増えるわけですから、寿命も延びます。これは、吸引力の低下を抑えることができることを意味します。

さて紙パックの多層化は同時に、今ドキの要請でもある微細なゴミ・ホコリにもしっかり対応します。ここでいう微細なゴミ・ホコリというのは、「花粉」「ハウスダスト」のことです。いまや、最新の紙パック掃除機は、ちょっと前の空気清浄機に匹敵する性能があります。

一方、ゴミが小さくなると、無敵の様に思えるサイクロン掃除機にも影響が出ます。掃除機本体内のダストボックスの高さでは完全分離しきれないのです。排気の中に目に見えないレベルのゴミが多く混じるようになります。最近のサイクロン掃除機が排気フィルターを持つているのは、このためです。排気フィルターがないのが、理想の、理論的に正しいサイクロンなのですが、完全理想形というのは、できる条件がかなり厳しい。地球環境自体(多くの場合、重力がある)がその条件から外れている場合もあります。またシステム導入以降、分離するゴミが小さくなるなんて、サイクロンシステムにとって想定外な状況でもあります。

実は、ターゲットにするゴミ、ホコリが小さくなるほど、紙パックの長所が活きてきます。紙パックは、パック内に入ったゴミは、パックを切り裂くなどしないかぎり、外に出ることはありません。集めたゴミ・ホコリが再度飛び散ることがないわけです。一方のサイクロン方式。ゴミはダストボックスに集められます。そしてそのゴミを他のゴミ箱、もしくはゴミ袋に移す必要があります。この時に、細かいホコリ・ゴミ、花粉やハウスダストが飛散する可能性があります。二次汚染です。今のサイクロンシステムは排気フィルターが必要なのです。

今ドキの事情に合わせた進化と言うとその通りですが、サイクロンシステムは、デビュー当時の未来感あふれるフィルターレスからはかなり離れてしまいました。加えてゴミ排気時の、二次汚染の問題は、未だ解決していません。しかし、花粉、ハウスダストという、人によっては無害な物質ですので、関係ない、そんなこと知らないとする人も多いと思います。しかし、一度アレルギー症状が発症したら、特にひどく発症したら話が変わってきます。苦しいのは誰だって嫌ですから。

このため、私はアレルギー性疾患を持つ人に、サイクロン掃除機は勧めません。高性能紙パック掃除機の方が、アレルゲンに触れる可能性が圧倒的に低いからです。

そして、その中でも、特にレベルが高いのが、今回ご紹介する 「パナソニックのJコンセプト MC-JP850K」です。

 

●小さく、凝集感のある本体。


 

●江戸小紋を思わせるきれいな紋様。
Jコンセプトのアイデンティティー。


 
Jコンセプトとは、「日本人の美意識、技術のいいところを集めて」、パナソニックがラインナップしたシリーズです。その中でも「傑作」モデルが、この紙パック掃除機です。

特徴の1つめは、「小型軽量」です。キャニスター型は、本体を車輪で支えるので、スティック型掃除機ほど小型軽量のメリットはないと言う人もいますが、そんなことはありません。重いのと、軽いので全く違います。今の若い女性の中には確かに165cmを超える大柄な人もいますが、全体的に見ると、日本人女性は小柄で、華奢な人が多い、そんな人でも本当にらくらく扱えます。そして3層の紙パックが、花粉、ハウスダストもしっかりとらえます。

それをサポートしてくれる「クリーンセンサー」が装着されています。クリーンセンサーは約20μmまでの吸い込んでいるゴミ量をセンシングし、多いと赤ランプで知らせてくれます。花粉、ハウスダスト、特にホコリダニの死骸、脱皮カスからなるハウスダストは棘が多い。つまり、強吸引力でも、すぐには吸い込まれてくれないのです。このため、喘息の予防マニュアルは、ハウスダストを掃除機で除去する際は、20秒/m2で、記載されています。これが結構スローペースなのです。その上本当に除去できているのかは分からないところがあります。クリーンセンサーは、肉眼で捉えることのできないホコリのビジュアル化です。実に便利な機能です。

 

●緑丸内にランプを設置。今吸い込んでいる空気がどのくらいきれいであるのかが、色で示される。


 
それに加えて、最新技術も搭載されています。「からまないブラシ」です。髪の毛は掃除機の天敵です。特にヘッドローラーに絡むと大変。ローラーが回らなくなります。そうすると、髪の毛をハサミできるなどしなければならないのですが、ヘッドローラーはホコリが付いていることもあり、あまり触りたいものではありません。なんとかして、からんだ髪の毛やペットの使用済みモフモフから逃げることはできないだろうかと思うのは当然のことです。

 

●からまないブラシ。円錐ローラーが髪の毛を中央に送る。


 
この課題に、いの一番に挑戦したのは、「iRobot」。ロボット掃除機メーカーです。ロボットですから、髪の毛が絡みました、掃除ができませんでしたを繰り返すことはできません。iRobotは特殊なゴムローラー2つを用い、それを解決しました。髪の毛を寄せ付けない素材と、髪の毛を中央に寄せて処理することの相乗効果です。このヘッドローラーを持つ我が家のルンバ(5年間使用)は、未だに髪の毛の絡みとは無縁です。

それはさておき、パナソニックの「からまないブラシ」です。こちらは、主には形状で対応しています。ヘッドローラーを半分に割り、オーバー気味に言うと形を円錐にします。この形状だと、ローラーに巻き付いた髪の毛は、だんだん中央(円錐の頂点)によっていきます。そして中央部で、ローラーから離れます。ローラーを2つに割ったのはこのためです。中央ですから、目の前に吸引工があります。それでさっさと処理できます。花粉、アレルゲンを吸い込むことがなくなります。
何度てすとしても絡みません。正直、ちょっと感動しました。

アレルギー性の病気を持っていると、割とびくつく時があります。発作が起こるのが怖いのですね。ところが、これがあると「あんしいんっ(安心)」という感じ。推せます。

加えて、掃除中の使い勝手も実にいいです。ヘッドはすぐに付けたり、外したりできますし、吸い込み口になるところは、全部ブラシが付けられています。しかも、よく見るとわかる模様がデザインされているのもいいです。羽織は裏地に凝るのが通と言われますが、そんな感じ。

いろいろな掃除機、キャニスター紙パックだけでなく、スティック型掃除機を含めた掃除機の中でも、ベストの一台と言えます。

 
 
商品のより詳しい情報は、以下のURLでご確認ください。
https://panasonic.jp/soji/
 
 


 

 
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2022年11月12日

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