思うこと

「「handiii」に1,000点(円)!」
小さなパトロネージュ、クラウドファンディング


ダイソン・アワードで2013年に、国際準優秀賞に選ばれた「handiii」。
腕をなくした人のための義手のプロジェクトです。
2014年のダイソン・アワードに招かれた彼らから、思わぬことを聞きました。
■「handiii」とは
人間に劇的な進化をもたらした、「二足歩行」。
より正確にいうと、二足歩行により「腕に自由が与えられた」ことが進化の引き金となりました。
この自由になった腕で、人間は文化を、文明を勝ち取ります。

しかし、時たま、残酷にもその腕が使えなくなる人がいます。
病気、事故などで、切除せざるを得なくなった人です。

handiii(以下ハンディ)は、その人たちへの素晴らしい贈りものです。

 
ハンディの特徴は、筋肉との連動です。

人間が腕を動かす時には、脳が信号を出します。
それを受け、筋肉が伸び縮みして、動きにつながります。



ハンディは、センサーにより、その筋肉の動きを検出します。
それで義手を動かすのです。
「筋電義手」と呼ばれるタイプです。

 
マンガ「ブラック・ジャック」の中にも義手がでてくる話があります。
が、このような義手ではありません。
挟み込んでモノを掴むタイプの義手です。

作者の手塚治虫氏は医師でもありましたから、リアリティを重んじた「ブラック・ジャック」では、ハンディのような義手を出せなかったのでしょう。
(手塚氏の膨大な作品群の中に「鉄の旋律」という物語があります。手を失った主人公が、義手を付け復讐をする話ですが、この義手はなんと念動力で動く設定。初めて読んだ時、感嘆した覚えがあります。)

マンガの義手といえば、荒川弘氏の「鋼の錬金術師」。
主人公のエドワード・エルリックは国家錬金術師なのですが、あることから右腕はオートメール(機械鎧)と呼ばれる義手。そのため「鋼」の二つ名で呼ばれるわけです。
このオートメールは、神経と接続できる機能があり、5本の指を自在に動かすことができます。

ハンディは、どちらかというと「鋼の錬金術師」に近いです。

 
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黒&白のクールなデザイン。
SF映画のアンドロイドを思わせる
優美さを兼ね備える。


実際、モノをみますと驚嘆します。
試作品は3Dプリンターを駆使して作っているそうですが、その優美さ、動きの滑らかさが半端ではありません。
自由度は本物には敵いませんが、関節の仕組みも実に素晴らしい。

彼らのコンセプトに「手の無いことを隠すのではなく、個性を表現する手段となることを目指す」とありますが、見た瞬間、ドキドキしますね。
SF映画のワンシーンが現前に現れた感じです。

 
■市場が小さい!
では、ダイソン・アワードで認められ、exiii(以下イクシー)という会社まで興した彼らの前途は洋々かといえば、そうではありません。
それは、義手の市場規模が小さいからです。

国内で、1万人前後なのだそうです。
これではメーカーは開発費を出せません。
特に今は「その市場で儲けること」を前提にビジネスを組み立てますので、「世に必要だから」という理由で他分野で稼いだ利益をそれに投じることはまずありません。

なるほど、そう考えると優れた義手の話をほとんど聞かないのもうなずけます。
銀行は、まず投資をしませんから。

 
■なんとしても続けたい!
人間行き詰まるとき「手も足も出ない」と表現します。
必ず人の役に、しかも大いに役立つものを作り上げることができる可能性が、眼前にあるのに、お金が続かないために中止せざるを得ないのは厳しい。

特に今回のハンディの開発に協力してくれている、その可能性を見た、手の不自由な人の思いは、いかほどのことか・・・。

 
■クラウドファンディングという手法
ハンディの詳細を知れば知るほど、なんとかしてあげられないかと感じます。
このご時世ですからね、「1万円は出せないが、1千円でよければ、サポートできるのになぁ」と思っている人も多いと思います。

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お金儲けは必要だが、それよりも
重要なことは世の中に多くあります。


現在、イクシーで行っているのは、「クラウドファンディング」という手法です。
「少額パトロン」とでもいうべき手法です。

パトロンの一番重要なのは、見返りを求めずサポートするというです。
クラウドファンディングは、投資ではありません。
コミュニケーションを伴う寄付というべきものです。

私は「ハンディ」のユーザーではありません。
また「ハンディ」でお金儲けができるとも思いません。
しかし、素敵な、世の役に立つプロジェクトですから、見守りたいし、何より成功して欲しい。
で、彼らの役に立つなら、クラウドファウンディングに、某かのお金を出してもいいかなと思います。

 
一般の寄付と一番違うのは、その後の状況がわかることです。

街頭の寄付などで、一番面白くないのは、最後どうなったのかがわからないことです。
寄付金がダイレクトに何に使われたとかでもいいのですが、金を払った後は全く情報もないものが多いです。

ネットのありがたさですね。
彼らから状況レポートが来るわけです。

 
■クラウドファンディングしてみました! すると・・・
ハンディへのクラウドファンディング、1,000円程してみました。
イクシーさんが使っているのは「きびだんご」です。

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kibidangoのトップページ


 
面白いですね。

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このステッカー3種類に応募。
登録の上、クレジットで支払った。
他の支払い方ももちろんあります。


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70万円目標に、集まったのは
現在 1,981,500円。
それでも開発費用として
また足らなくなる可能性が高い。


たった1,000円ですが、当事者意識がでますね。
寄付だと渡したお金を渡した瞬間に縁が切れるような思いですが、こちらは違いますね。
「見守っているよ」
「がんばれ」
という気分が出てきます。

それと参加している自分がちょっと嬉しい。
また、「自分は金だけで生きているのではない!」という感じも沸いてきます。

いろいろな思いがあるにせよ、何とかしようとしている人がまだまだいるんだという感じも非常に嬉しいものがあります。

 
■Dyson Awardの意味
再度、Dyson Awardです。
Dyson Awardに、継続した賞金はないです。
しかも賞金は少ない。
次の試作分位の金額です。

では、Dyson Awardで認められるメリットは何でしょうか?

それは情報だと思います。
相手は全世界。
その準優秀賞ですのが、名前の拡がりがスゴい。
これが、一番「プラス」になることだと思います。
自分を、自分のしていることを「知ってくれていること」にしてくれる、それがメジャー Awardの力だと思います。

 
いろいろ書きましたが、1,000円で自分の心持ちをことができる、クラウド・ファウンディングというシステム。
「ハンディ」と共に注目です!

 
ハンディのより詳しい情報は、のホームページにてご確認ください。
http://exiii.jp/
クラウドファンディングのより詳しい情報は、kibidangoのホームページにてご確認ください。
http://kibi-dango.jp/
 
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レポート「「ノブレス・オブリージュ」と「ダイソン・アワード2014」

2014年12月11日

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