新製品

今までにない動きのトイ・ロボット、
仏Parrot社の “Jumping Sumo”と”Rolling Spider”


お掃除ロボットの未来を考える上で、参考にならないものかと、仏Parrot社の新型トイ・ロボットの発表会に参加しました。
「これって何?!」と思う位、妙な動きのロボットでした。レポートします。
まず、”Jumping Sumo(ジャンピング・スモウ)”と名付けられたロボットの動きを見てください。


どうですか?
面白い動きでしょう。
こんな動き方が可能なのですよ!

ちなみに操縦は、当日会場に居た記者ですから、ものの1分しない内にこれ位の操縦が出来るわけです。

1台でも面白いですが、2台あれば、レースなどさせてもっと面白く遊ぶことができます。

 
■Jumping Sumo
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2014年8月発売。
希望小売価格:19,800円(税込)

Jumping Sumoは、二輪で動く、旧式の大筒を思わせる感じの形をしています。
しかし動きが「鈍」ではありません。

動く時は短めの体を水平にし、1993年に映画ファンを吃驚させた「ジュラシック・パーク」のベロキラプトル、T-REXの様に素早く動きます。
私の小学校の時代は尾を引き吊りながら動いていましたからね。恐竜が中世代の覇者になれた理由が感覚的に理解できたものです。
ちなみに、最高速は、2m/秒。時速、7.2km。かなりの早歩きです。

動きのポイントは大きな格納式タイヤと高速かつ頑丈な感性ユニット。
タイヤの位置は、幅狭、幅広を選択することができます。

FreeFlight3_Icon

操縦アプリ
「FreeFlight3」のアイコン

前後とも素早く、自在です。
しかも名前の由来となった、お尻を高く上げた、相撲の関取が仕切っている様な動きは大得意です。

しかも、スピン、タップ、ジャンプもできます。
ジャンプは、速度、角度を調整すれば、最大80cmまで到達できるそうです。

操縦は、スマホ、タブレットで行います。専用コントローラーではありません。
iOS、Android、共にOK、WiFi:2.4/5Ghzで通信します。
アプリは無料配布。「FreeFlight3」です。
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内蔵広角カメラの映像を映し出す操作画面

また10月にWindows8.1/Windows Phone 8.1版を配布予定。
さらに言うと、Linuxに対応していますのでSDK(ソフトウェア開発キット)を使い、独自のアプリを作ることも可能です。

 
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カーキ。
「遠藤モデル」と呼びたい。

Jumping Sumoはカメラが内蔵されていて、スマホの画面に映し出されます。
それを見ながらの操縦も可能。
小さな大冒険を楽しむこともできます。

また、予め動きをプログラムすることも可能。
素晴らしい振り付けで踊るダンサーの登場です。

さらに言うと、その時々における感情をLED、音を使って表現します。

内蔵バッテリーは20分間動作するそうです。

 
ちなみに、色は白、黒、カーキの3色です。
相撲取りに例えると、白鵬、大砂嵐、遠藤という感じですかね。

最後に、プロモーションビデオを添えておきます。



 
■第一印象:日本にないトイ・ロボット
ちなみに、こんな動きをするロボットは日本にはありません。
少なくとも私は知りません。

日本の多くのロボットは人間を模した動きをします。
それは多分、日本のロボットアニメが描くロボットの多くが基本ヒューマノイド型だったからではないでしょうか?多分一番違うのは、ジャイアント・ロボに出てきた大魔球グローバー。始めて見た時、どう動くのかがさっぱり分からなかった。横山先生、スゴいです!

動物を模したモノはありましたね。
古くは学研の「メカモ」、新しくはソニーの「アイボ」。
が、これらは特殊な動きでなく、動物の一部の動きを模したわけです。

人気アニメ「攻殻機動隊」に出てくるような思考戦車「タチコマ」の様な複雑な動きキャタピラでなく、クルマの付いた4本足で移動する。手は別に2つある。クルマで移動する以外に、足で歩く、ジャンプする。トリッキーな動きも多く、まさに鉄の蜘の様。ただしタチコマのコマは「駒」を意味する。をするオモチャはありません。

実は日本には、オリジナルな動きをするロボット、乗り物はほとんどありません。
動きは、今までのリファインです。
逆に新しい動きをするものを作らなかったと言ってもいいです。
ちょっと創造性に欠けます。

こんな風に、動きの例を出し、Linuxの様に簡単にプログラムをいじれるアイボも同様のことはできますが、「OPEN-R」というアーキテクチャーを別途学ばなければならない。Linuxの方が簡単。ようにしたら、より多くの子供が科学に興味を持つでしょうし、「オリジナル」へ挑戦するという裾野はグンと拡がるのではないでしょうか?

何に使えるのかを問うのは、ナンセンス。
面白そうだから、興味があるから。
子供の「好奇心」を引き出すロボットと思います。

 
■Rolling Spider
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Rolling Spider。
始め左右の車輪で飛ぶのかと勘違い。
本体の4つのプロペラで自在に宙を舞う。

初めて写真を見た時、車輪の方に引きつけられ、「左右の車輪で飛ぶのか。ありえねー。」と思ってしまいましたが、やはり間違いでした。
中央の4本のプロペラで飛ぶのです。
が、前にも進めるので車輪があれば、地上、壁面を進むことができます。
このため、動きは非常にトリッキー。

製作者のアンリ・セドゥは、自在に動くクルマの模型を作った時、「次はこれを飛ばして見せる」と言ったそうですが、クルマとヘリが合体したRolling Spider(ローリング・スパイダー)は、正にその言葉そのものです。
プロペラ4つの音は、ジブリの「天空の城ラピュタ」で使われるフラプターの様な音がします。
下にいるとかなり強い風も感じます。

しかし操縦は簡単そのもの。

こちらの動きは、プロモーションビデオでご確認ください。
粉が舞い散るのは、まさにそうなるからです。



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3色展開。8月販売。
こちらは12,800円(税込)

ラジコン・ヘリは、正にヘリコプターのミニチュアであり、航空力学を知らないと上手く飛ばせないそうですが、Rolling Spiderは違います。
放ったり、落としたりすると、センサーが感知、独りでに飛んでしまいます。

こちらも操縦アプリは同じ「FreeFlight3」。
バッテリーは8分持ちます。

そうそう、忘れていました。

双方共に、ステッカーチューンが可能です。個性的な1台にして楽しんでみませんか?

 
商品のより詳しい情報は、Parrot社のホームページにてご確認ください。
http://www.parrot.com/jp/

2014年7月11日

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