新製品

ソリュブルコーヒーの美味しい淹れ方。
World Brewers Cup 2016 Champion バリスタ 粕谷 哲氏 かく語りき。


珈琲(コーヒー)は嗜好品です。
食の嗜好品の一番の特徴は、多分「味」ではなく、「香り」でしょうね。秋の味覚「松茸」などは典型例。あの香りがなければ、興醒め。引いてしまいます。

珈琲も同じ。ネスレが、満を持して、9月1日より販売している、新しい「香味焙煎」もその例に漏れません。

今回、メインで使用したのは、ネスレの新しい香味焙煎。
嗜好品のポイント、「香り」にこだわった一品。
香味焙煎は、日本人の繊細な味覚に合う、日本人のための珈琲。
日本独自のネスカフェブランドとして開発された。


しかし、ソリュブル。何の気なしに入れていませんか?
世界チャンピオンにもなったこともあるバリスタの粕谷 哲氏 は、美味しく淹れる方法があると言います。

たかがソリュブル、されどソリュブル。かなりの差があるそうです。

今回、色々コメントしてくれた、バリスタ 粕谷氏。
World Brewers Cup 2016 Championです。


 
◾️いろいろ試して差があったのは・・・
 
この手の話は、都市伝説が必ず付き纏います。

珈琲ではありませんが、私はオーディオで一通り検証したことがあります。
曰く「冷蔵庫で冷やしたCDは音がよくなる」
曰く「CDにカッターで傷を付けると音がよくなる」
などなど。

CDに傷を入れて音がよくなるなら、メーカーは初めから傷入りCDを販売しますよ。
本当に誰が言い始めたのでしょうね。実際に試してみましたが、音は良くなるどころか、ノイズが出ました。

 
珈琲にも似た話があります。
曰く「ソリュブルコーヒーを水で溶かし、電子レンジで温めると美味しくなる。
ここまでくるとわけがわかりません。大体普通、電子レンジで湯なんて沸かしません!
まぁ、だからこその都市伝説です。

 
粕谷氏がいろいろ試して、香りに、味に違いが出たのは、水温と水質だそうです。

 
◾️水温は90℃、水は軟水がいい
 
お茶を嗜む人は、ご存知だと思いますが、茶器の中に「湯冷まし」と言われる茶器があります。グラグラしている100℃のお湯でお茶を淹れると、お茶の香気が一気に飛んでしまうので、冷ますのに使います。
使い方は、至って簡単。沸騰したお湯を入れるだけです。そうすると大体90℃になります。使う茶葉の種類で温度が変わってきます。90℃がいい場合は、そのまま、それより低い温度がいい場合は、湯冷ましをもう一つ用意して、移し替えを何度か繰り返し、温度を調節するのです。

粕谷氏が試したところ、香り、味が一番いいのが90℃の時だったとのこと。

 
次に出たさは水質。いわゆる軟水、硬水というやつです。違いは、水に溶け込んだミネラル分。海外、大陸では基本硬水。日本は軟水です。島国であり、中央に山が多い日本は、傾斜が強いです。地下水といえども、かなりの速度で流れます。要するに、ミネラル分が溶け込む時間がない。このため軟水なのです。

粕谷氏の見解では、硬水だとミネラル分が色々邪魔をして、珈琲だけでなくミネラルの香・味が付き纏うとのこと。軟水だと、そんなことがなく珈琲を楽しめたとのこと。

このため、日本では余り気にせずともいいかもしれませんね。

 
◾️試飲すると・・・
 
香味焙煎は、今回、「豊香(ゆたか)」「柔香(やわらか)」をラインナップしています。

粕谷氏の条件で、淹れたものを飲み比べてみました。

「豊香」を飲んだ瞬間、私の脳裏を横切ったイメージは、アフリカの大地を歩くアフリカゾウです。濃い土の香り、そしてアフリカゾウの皮膚のような強めのグレーのような強さのある香であり味です。(あくまでも個人のイメージです。)今、流行りのシングルオリジンの様な、強烈なフルーティな香り、強烈な酸味ではありません。

一方、「柔香」を飲んだ時は、イメージは「」。実にやわらか。動物だと、ブラウントラウト(鱒の一種)。淡い香りとライトボディな味。正直、何杯飲んでも、胃の負担にならない感じです。

きちんと差があることが分かりますし、香り豊かで、美味しい。ビターチョコとミルクチョコの差と言ってもいいと思います。
上手く淹れると、「されどソリュブル」と言った感じです。

当日は、口のやや開いたガラスカップで試飲。
ぼってりとした口当たりのため
味はマイルドに、香りは逃げやすいのでライトに感じられた。 カップにもこだわるとベターです。


 
◾️香りを再生するために、新製法を
 
香りを再生するのはとても難しいです。だから嗜好品は高価のです。

しかし、気楽に飲むべきソリュブルコーヒーを高く売ることはできません。あくまでも、それなりの価格でです。

しかし一方、珈琲は嗜好品。香りは生命線でもあります。

このため、ネスレが開発したのが「香味真空氷結製法」。最適な焙煎(アロマティックロースト)と最適な抽出(真空アロマ抽出製法)技術を組み合わせた「ネスカフェ」独自の「香味真空氷結製法」です。
これにより、淹れた時から研ぎ澄まされた煎りたての香りが感じられ、飲んだ後にも心地よい香りの余韻が残る上質な香りを逃がすことなく製品に封じ込めることが実現されています。

双方とも、ネスレの十八番であり、キー技術と言えますが、新しい商品のため、製法まで見直すのはなかなか大変です。「香味焙煎」への情熱が伝わってきます。

 
◾️香りを目で分からせる
 
独特の青系色でパッケージされた「豊香」と「柔香」。
こちらにも工夫が凝らされています。

パッケージデザイン=工業デザインは、アートとは違います。アートは人の心情、感情を表しますが、パッケージは中の性能・品質を表します

香味焙煎は、他のネスレ商品と異なり、特に香りに注力した商品。新しい目立ちが必要です。ここでセレクトしたのが「青系」。青系は、紺以外、食事系ではなかなか用いられません。食事は他の生命を食べること。この連想からでしょうか、赤系が多いのです。それからも離れますし、ネスカフェは、黒、こげ茶という、いかにも珈琲という色とも異なります。目立たない商品は、手にとってもらえませんから、ありありの選択です。

そして、重い香り、豊香は「紺」、軽い香り、「柔香」は「より軽い青系」で表します。これも中身の表現。そして「縦書き」。漢字を商品名に使っているので、すっと合いますし、目立ちもします。その目立ちをもっと強くしているのが、エンボス加工の「香味焙煎」の金字。ラベルの「金」は「特色」で金を出す場合と、「色重ね」で金を出す時がありますが、今回は「色重ね」。理由は、金色の反射が出ないからです。いわゆる「いぶし」系。日本人が好きな「わびさび」にも通じる上、反射光が少ないので、読みやすい。

工業デザインは、最終的には、この様に理論的に説明できます。時々、こう言うことがわかっていないデザイナーが担当したデザインもありますが、モヤモヤするだけで中身が伝わってきません。

今回は、いかにも品質を守りそうな瓶の色も含め、よくできたパッケージデザインと言えます。

 
このレベルだと、テーブルの上に置きっぱなしでも、それなりに絵になります。これはデザインの醍醐味ですし、どんどんファンも増えていきます。

 
◾️ソリュブルコーヒーは数種類を飲み回すと楽しい
 
昔は「俺はこの酒しか飲まない!」と言う人がいましたが、それは今や少数。美味しいお酒が、いっぱいある現代では少数で、気分、料理でお酒を変える方がより楽しめます。

ソリュブルコーヒーも同じ。特徴によって飲み分けると面白いです。朝は軽めの「柔香」。仕事に入ったら緊張が保てる様に、「豊香」。来客時は、間違いのない「ネスカフェゴールドブレンド」などなど昔と違って選択肢も多い。いろいろな方向で楽しみたいものです。また味、香りも自分の言葉で表現してみてください。バリスタも大会で「シャワーを浴びる時の様な」とか、表現する人がいるそうです。SNSでグルメ体験を上げるのでもいいのですが、味、香の様な極めて感覚的な事を自分の言葉で表現できるとカッコイイです。

また、今の電気ケトルは、90℃沸かしができる機種も多いです。ティファール のアプレシア エージー・プラス コントロール 0.8L、ラッセルホッブス Tケトルなどがお勧めです。ソリュブルメインの人は、こちらも是非検討してみてください。より楽に楽し無ことができます。

 
商品詳細は以下のURLから。
https://nestle.jp
 







*温度調整タイプではありません。

 

 
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2020年10月15日

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