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パナソニック、国内初、高速電力線通信技術「HD-PLC」の家庭内機器組込みに向けた実証を開始


パナソニック(株)が、高速電力線通信技術「HD-PLC」PLCはPower Line Communicationの略称。なお、この名称はパナソニックが提唱する高速電力線通信方式の名称であり、日本及びその他の国での登録商標もしくは商標でもある。を宅内機器(配線器具や家電)に搭載するための実証実験を2019年4月より開始しました。
この実証実験は、政府の新技術実証制度卓越した新技術や新ビジネスモデルを社会実装するために設立された制度。を活用したもの。本実証実験を通じて宅内機器に「HD-PLC」を搭載した場合の影響を客観的に評価することで、今後の利用範囲拡大に向けた諸制度の整備が目的だそうです。

 
これまで、国内における「HD-PLC」を搭載した機器や商品は、PLC専用アダプターや通信機器が中心であり、家電機器や住宅設備機器への搭載は、電気用品の技術基準解釈の改定など利用環境の整備が必要になります。

本取り組みにより、世界的に広がるIoT技術の急速な需要の高まりに対して、パナソニックが長年培って来た「HD-PLC」を、家電や住宅設備に搭載した場合にも電力線を通信線として利用出来るための環境づくりをしていきます。

一言で言うと、電源コード=通信ケーブルとなるため、Wi-Fiが受信し難い場所にある家電でも、IoTサービスを享受できるようになります。

 
■実証実験の位置づけ
パナソニックは、お客様の生活に密着した商品やサービスの提供を通じて、日々のくらしが進化し続けより良くなる「くらしアップデート」をコンセプトに掲げています。その情報基盤として、様々なサービスプロバイダーや対応家電・設備パートナーが参画できるくらしの統合プラットフォーム「HomeX」を展開しています。住む人に寄り添った新しいくらしの価値を提案し続けていくためには、くらしの中にある住宅設備・家電・センサーをインターネットと常時接続を行うことが必要です。今回実施する実証実験では、パナソニックが培ってきた「HD-PLC」技術を、今後「HomeX」にも積極的に活用し、既存の電力線を家庭内のIoT通信インフラとして、無線など他の通信手段とも連携・共存することで、より最適な通信環境の提供を目指します。

■実証実験の概要
【実証期間】2019年4月~6月
【実証場所】パナソニック敷地内に建築した複数の住宅および社員宅にて実施を予定。

【内容】
●冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、エアコンなどの家電機器のほか、テーブルタップ、照明機器など配線器具に「HD-PLC」を搭載し、既存のPLC機器と合わせ下記に示す技術実証を行う。

●コンセントに挿した際に、セキュリティを確保した上でネットワーク接続性の評価

●金属製の機器筐体や、壁などの躯体に遮蔽されることの無い利便性ある通信性能や新たなサービス導入に対する評価

●「HD-PLC」動作時における家電機器への影響度の客観的評価による許容性の確認

 
以下参考資料
●[プレスリリース] 国内初、高速電力線通信技術「HD-PLC」の家庭内機器組込みに向けた実証を開始(2019年4月5日)
https://news.panasonic.com/jp/press/data/2019/04/jn190405-1/jn190405-1.html
●日本経済再生本部 新技術等社会実装推進チーム(規制のサンドボックス制度 政府一元的総合窓口)公表資料
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/regulatorysandbox.html
 

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2019年4月9日

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