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2017年4月のガス自由化に向けた動き
東京電力&日本瓦斯の提携が共同記者会見


東京ガスと関西電力の提携が発表された後、東京電力の動きに注目が集まっていました。
総合エネルギー会社を目指す東京電力は、どこと組むのか?
そしてそのビジネスモデルは? というわけです。
そんな中、5月10日に、日本瓦斯(以下 日ガス)との業務提携が発表されました。

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左側:日本瓦斯 代表取締役社長  和田眞治
右側:東京電力エナジーパートナー 代表取締役社長  小早川智明


■現在より、11万世帯顧客を増やす
現在、日ガスは、原料の液化天然ガス(LNG)を東京ガスから買っています。
今回の発表は、今後、東京ガスから買っているLNGを、来年4月から東京電力から買うというものです。
そして、現在供給している30万世帯に加え、自由化後は11万世帯増やすといいます。

が、家庭用のガス自由化は2017年4月と決まっているので、当然、価格プランなどは出されません。
発表自体は、あっさりしたものでした。

 
ただ、幾ら自由化と言っても、1/3もの顧客を新に獲得するのは容易なことではないと思われます。
電力自由化が良い例です。
あれだけ発表、いろいろな会社が参入はしましたが、顧客はそんなに動いていません。
そんな中で、顧客数込みの発表ですから、東電からいいLNGの買い取り価格が提示されたのでは、との雰囲気が流れました。
これは東電が、日本で一番LNGを輸入、使用していること考慮すると、根拠がないことということではないです。

当然、質疑応答の時、価格に関する質問が出ました。
日ガスは、今より10%は値を下げないと顧客の魅力はない。
しかし、購入価格は、現在と同じ。自由化時の価格対応は自助努力だそうです。

彼らとしては、東電という日ガスによりブランド力のある名前で売ることに価値があるそうです。
また価格だけでなく、保安の確保などで、差別化を考慮するそうです。

 
■100万t 販売量を増やす
東電は、今よりLNGの扱いを増やすそうです。
半分は原料ベース、半分は都市ガスベース。

日ガスとの提携は、都市ガスの増産計画の半分を占めることになると言います。
つまり東電は、この契約で計画の1/4を達成したということです。

 
ちなみに、東京ガスと関西電力を合わせたLNGは、全体の約25%。
東電は、LNGは、全体の約28%。
100万t加えると、約30%になります。

シェアだけで全てを推し量ることはできませんが、その様なポジショニングです。

 
東電を中心としたグループ、東京ガスを中心としたグループ。
来年の4月に向けての動き、今から活発になりそうです。

 
詳しい情報は、東京電力エナジーパートナーのホームページにてご確認ください。
http://www.tepco.co.jp/ep/private/index-j.html

2016年5月12日

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