新製品

Toshibaの衣類スチーマー『TAS-X4』にもの申す


中国 美的集団のグループ企業となった東芝ライフスタイル社。
昨年の「ウルトラファインバブル」採用の洗濯機を見た時、「いいな」「勧められる商品がでてきたな」と思いました。
しかし、今回の新製品は、「ちょっと!」と思ってしまいました。

Toshiba コードレス衣類スチーマー TAS-X4


■アイロン分野が変わる
「洗濯」「アイロンがけ」「繕い物(ミシン掛け)」。
衣類ケアの3点セットです。ま、洗濯は置いておくとして、「アイロンがけ」「繕い物」に関しては、面倒がる人が多いですね。

男性のワイシャツは、アイロンがけしないと、ピシッとした感じはでませんが、「クールビス」の間は、あまりそんな感じは求められません。またクリーニング屋が、競うように値引きしているので、その時にクリーニングで済ますのも一つです。

しかし、上着はそうは行きません。
クリーニングに出すと、それなりの価格となります。しかも夏に着るときは、改まったシーンが多く、汗だけでなく、冷や汗がでることも。少なくなりましたが、緊張の一刻が終わり、飲んだり、食べたりすると、ニオイが付いたりします。

「しかし、着て1日目だしクリーニングに持っていくのはなぁ・・・」
ここで便利なのが、「スチーマー」です。ニオイもとれるし、何よりさっぱりします。

実は、スチーマーは、今アイロン分野の45%を占めています(東芝ライフスタイルの2018年予想) 。2013年が4%ですから、急成長分野。いろいろな人から支持されています。

東芝ライフスタイルの体験会資料より抜粋掲載。


 
■スチーマーに必要な要素
スチーマーはアイロンより「便利」というのが、ポイントです。

私もいろいろテストしましたが、衣類のシワを伸ばすという機能に関して、スチーマーはアイロンに敵いません。それはそうですよね。熱と圧力が違います。スチーマーにはブラウスのソフトな曲面を出しやすいという利点もあるのですが、全体ではアイロンに敵いません。しかし、アイロンは、アイロン台が必要ですし、準備もちょっと面倒臭い。少なくとも、朝、ここのシワだけ伸びればというニーズには過剰です。都会で、すぐそこのコンビニに行くのに、クルマを持ち出すようなものです。

これに対し、スチーマーはママチャリと言うべきでしょう。
キレイにしたい衣類をハンガーにかけ、下に引っ張りながらスチームを当てるだけです。

スチーマーのポイントは、スチーム量が最も重要ですが、次にスチームがでるまでの、速さがポイントになります。あと、自由度が高いこと。コードレスだとイイですねぇ。あと、軽量な方が扱いやすいです。

 
■アイロン兼用機を作るのは大変
そして、今人気なのが、アイロン兼用のスチーマーです。
そして東芝ライフスタイルは、今回ここに『コードレス(アイロン兼用)衣類スチーマー』を導入します。

ワンタッチでコード付きにもコードレスにもなる。これは便利。


しかし、これは取りあえず充電池を入れてと言う問題ではありません。
一番の問題は、アイロンとスチーマーで使う方向が90度違うからです。このため、いろいろな部分を見直さなければなりません。

東芝は今回、タンクの位置、気化室の位置、そして新型バブルを見直した上、軽量化できるパーツは軽量化したそうです。

体験会で、詳しい説明を受けた、TAS-X4の断面図


 
■ボロンコーティング
アイロン設計のポイントは「重さ」と「滑り」です。一番イイのは、「重いアイロン」が指一本触れただけでスッと「滑る」ことだと言います。このため、かけ面にはいろいろな工夫をこらします。フッ素加工、チタン加工、セラミック加工等々。そのメーカーの技術ポイントでもあります。

東芝が採用したのは、「ボロン加工」。ボロンは特殊金属です。とても硬いのが特長で、硬度:9.3です。最も硬いとされるダイヤモンドが硬度:10、鉄が硬度:4ですから、すごいです。しかも滑り性もいいです。

東芝ライフスタイルの体験会資料より抜粋




ところが実際に触ってみると、さほどでもありません。家で使っている通常のコードレスアイロン、T-fal「フリームーブパワー9985」の方が滑りやすいです。

これはスチーマー機能のための軽量化が裏目に出たためです。
重さという物理量が問題になるためです。

 
■TAS-X4 のスチーマーとしての機能は?
いじってみました。
スチーマーとしては、かなりのモノだと思います。最大:12mLというのは、スゴいというほどではありませんが、実用的に問題はでないと思います。

スチーム穴。ここから最大12mLのスチームを出すことができる。


ただ、「あれっ」と思ったこともあります。「スチーム」と「シャワースチーム」が使いながら切り替えることができないのです。理由はスチームを動作させるレバーのが指に完勝するからです。このため、切り替えるには、その度に作業を中断し、スライドスィッチを入れ直す必要があります。

コードレスを含め、使い易さに頑張ってきているのに、ここは興ざめです。
使用中に使うスィッチですから。手元にレイアウトしているスィッチなのに、それが使えない分けですから。

メーカー都合もあるのかも知れませんが、納得はできない設計、仕様です。

注)これは、体験会の時のことですので、後日修正されていることがあります。

 
商品のより詳しい情報は、東芝ライフスタイルのホームページにてご確認ください。
https://www.toshiba-lifestyle.co.jp


 


#Toshiba #東芝ライフスタイル #衣類スチーマー #TAS-X4 #もの申す #生活家電.com

2018年10月21日

タグ: , , , , ,