レポート

有機EL、もう一つの激戦区は、自動車のテールランプ!


有機ELの激戦区は、ディスプレイです。テレビ、広告に限らず、世を変える可能性があると言われた技術ですが、今年日本メーカーが本格的にラインナップ。話題になっています。その時、もう一つ俎上に上げられていたのは「照明」。端的に言うと、光る天井、光る壁です。

今までにない「面発光」。ところが、テレビと同じでモノにするのに時間が掛かりすぎ、世の趨勢は「LED」に。が、有機ELも新しい分野を見つけました。それは自動車のテールランプです。

 

各種ブランドを作り上げてきたヨーロッパは、「高級品」というもののありかたを知っています。
常に高級品として有り続けるためには、やはり進化を続けなければなりません。それは技術だけではありません。デザインもです。

クルマは技術の複合体。
今回取り上げるクルマの照明にしても、ヘッドライト、テールランプ、室内灯、等々いろいろな所で、いろいろな風に使われます。ヘッドライトの場合は、高域に、遠距離まで届く光が必要です。テールランプは、後続車への注意を促すモノですから、視認性がよくなければなりません。室内灯は必要以上に明るいと、外が見えにくくなります。このため、それぞれに必要なライト(光源)が変わるわけです。

しかも、それらをコンパクトにパッケージしなければなりません。そうでなければ、人が乗りにくくなってしまいます。

 

しかし今、ドイツ車は高値で販売できるクルマを模索しています。ドイツには6つのメーカーがあります。主には大衆車を作る「フォルクスワーゲン」。グランツーリスモと言えばの「BMW」。フルタイム四駆で名を轟かす「アウディ」。F1でもお馴染みの「メルセデスベンツ」。スポーツカーの二大巨頭の一つ「ポルシェ」、そして先日、PSA・プジョーシトロエンに買収された「オペル」です。

この内、ドイツ国内で目立つのは「フォルクスワーゲン」と「メルセデスベンツ」です。日本では高級車で名を馳せる「メルセデスベンツ」ですが、もう一つの側面は高品質で丈夫。このため、公共機関でよく見かけるためです。「フォルクスワーゲン」は、名前の通り、国民車を国民に提供するために作られたメーカーですが、他のメーカーは、大衆車と一線を画すクルマを作ってきました。スポーツカーに特化した「ポルシェ」は別格として、「メルセデスベンツ」「BMW」「アウディ」は高級車をに対し、飽くなき攻勢をかけます。

その中で、今、最もアグレッシブなのが「アウディ」と言えましょう。1980年代、クアトロで、WRC(ワールド・ラリー・チャンピオンシップ)を席巻。以降、この世界、フルタイム四駆が当たり前になりました。1999年からはル・マンにも参戦。2000年に初優勝、以降2005年までに総合優勝5回のスゴい成績。

欧州は、サッカー、自転車、モータースポーツが盛んで、レースの結果は売りに結びつきます。特にある種の「伝説」をまとわなければならない高級車にとっては、必要なことです。

 

以降、アウディは、垢抜けたモデルを次々ラインナップ。かなり記号化が進み硬直度が強いBMWに比べ、自由闊達、エレガントなデザインを使う様になりました。

さて、クルマは「安全」ということもすごく大切です。この「安全」ですが、割とデザインの敵になることが多いです。今は当たり前のドアミラー。昔はフェンダーミラーと言って、ボンネットに付いていました。空気抵抗から考えても滑らかなボンネットに、ヌッとあるので、はっきり言っていただけません。しかしドアミラーが認可されるまですごく時間がかかったのですが、とにかくドアミラーで、一段階あか抜けたことは事実です。

テールランプも同じです。視認性から言うと、赤いランプがドンと広範囲に見えるのがいい。このため昔は、懐中電灯のように反射板を使っていました。反射板があるということは、その面積、赤くしなければならないわけで、デザイン制約となります。中にはスカイライン、フェラーリの様に、上手く記号化して、格好良さを出した車種もありましたが。

それが大きく変わるのは、光源が変わる瞬間です。そうLEDの採用ですね。反射板要らずのデザインを作ることができます。しかし、LEDの場合は、点で面を作ります。輝度にムラができることがあります。

そこで今一番注目されているのが、有機ELです。有機ELテレビで曲面パネルができる様にデザイン性に富んでいる上、明るさにムラがなく非常にきれいです。

 

では、東京モーターショーのAudiのリアランプを眺めて見ましょう!

SQ5



Q7 e-tron



ELANE



会場発表されたA8



安全のためとは言うモノの非常に美しくはないでしょうか?
ELANEなどは、小宇宙と要っても良いようなデザインです。

 

■コニカミノルタ パイオニアOLED

今、このテールランプで頑張っているのが、コニカミノルタ パイオニアOLED。コニカミノルタはフィルムなどの化学材料に長けていますし、パイオニアはテレビ時代に自家発光型デバイスを追い求めており、有機ELも頑張っていたメーカー。
その2社が合わさって出てきた会社です。

まだまだ小さいけど、今後は、クルマのテールランプのような特殊照明分野でのTOPを目指しています。

今回のモーターショーでも、「パイオニア」のブースに間借りして展示していました。

「曲面化」の威力はスゴく、3Dで本当にキレイに見えます。
新しい素材が出てきた時は、いろいろな意味で進化できます。
いつの時代も高級車は、スゴい技術を搭載するものです。それがテールランプであってもです。
細部まで妥協がない。それが高級車というモノです。


 

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2017年11月6日

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