タイガー 炊飯器「炊きたて」50周年。と言うことで、タイガー魔法瓶に行った時、過去のモデルに触れる機会がありました。全モデルではありませんが、ちょっと面白いので、観てください。
■1971年 電子ジャー「炊きたて」ELC型
本格的な電気製品の第一号商品である1970年発売の電子ジャー「炊きたて」(EL型)の第二弾として半導体とヒーターを組み合わせ開発され、全国一斉に発売された。
尚、ジャーは元々食品、飲料などを保存する容器のこと。このため、保温機能を持つ炊飯器のことをジャー炊飯器と呼ぶ。当モデルは保温用に開発されたもの。
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この2年後、1973年に第4次中東戦争に端を発するオイルショックが発生する。
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シンプルで、清潔感あふれる内釜。
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フタは薄い。中に電気は通っておらず、
断熱材だけと思われる。
■1984年 マイコン炊飯ジャー「炊きたて」 JSO型
早炊き、燠火(おきび)むらし、2重保温ぶたなどの機能を採用。炊飯量の判定技術とむらし技術をタイガー炊飯技術として確立、特に「熾火むらし」を業界に定着させた商品。
世はバブル時代。と言えども、家電のデジタル化は黎明期。83年にCDをっ出したが、その時の処理できる限度が、サンプリング周波数:44.1kHz、量子化数:16Bit。当時、ソニーと共に共同規格を行っていたフィリップスは15Bitを主張。もし15Bitで企画化されていた、CDは音楽メディアとして生き残れなかっただろうと言われており、この時期から、デジタル技術が、民生用でも活躍し始める。尚、パーソナルコンピューターとして有名なアップル社のマッキントッシュの一号機も同年である。
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内釜は、ごはんがくっつかない様に工夫がなされている。
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デジタル臭のないコンソール。
使い慣れると、ものすごく早く設定できる。
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二重保温ぶた。しかし、厚みはない。
■2006年 土鍋IH炊飯ジャー「炊きたて」 JKF-A型
業界で初めて内釜に本物の土鍋を採用した「土鍋IH炊飯ジャー」。「IH炊飯ジャー」という機械と「土鍋」という自然の素材を融合させ、困難を極めながらも工夫を施し開発された商品。
2000年になり、炊飯器は一変する。「美味しく炊く」を命題にした、炊飯器を各社フラッグシップとしてかかげる様になった。まず導入されたのが、強火力。今までヒーターだったのがIH化された。加えて、内釜の蓄熱性を上げるために、いろいろな材質を導入した。タイガーがセレクトしたのは、土鍋。土鍋を電気機器の中に入れ込むということは、ある一定の大きさに作らなければならない。しかし、実際は、樹脂、金属ほど、精密にサイズコントロールすることはできない。このため、タイガーの炊飯器の底はある程度ずれても問題ない様に、動く工夫がされている。
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デザインも含め、あまり古くない。
しかし、技術の細かなところなど、
細かなところは荒削りなところもある。
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土鍋製の内釜。レアモノ。
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炊飯器の底。土鍋内釜独特の工夫が
されており、底も動く。
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ふた裏もシンプル。以降、真空技術が
進化すると、真空関連のパーツが入る。
■タイガー「炊きたて」50周年モデル 土鍋圧力IH「土鍋ご泡火炊き」JPL-S100
タイガー「炊きたて」の最高峰。2007年以降、真空技術を盛り込み、炊き方を、とことんリファインしたモデル。お米の香り、食感、味の全てがよい。お米の粒を感じながら、噛むとお米の香りと共に、お米の甘さが堪能できる。毎食、「日本人でよかった」と感じさせてくれる。お金を出して買う価値があるモデル。
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流麗ながらも、ちょっと力強さが
感じられるデザイン。
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液晶タッチパネルにボランが3つのコンソール。
見やすく、使いやすい。
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内釜を取りやすくするための凹み、
つるんとした内ぶた。
いずれも今時の炊飯器の特徴。
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底が同心円状に凸凹が付けられているのは、
炊飯時に対流をより強く起こす=躍らせるため。
またこの底も動き、サイズ誤差がある土鍋内釜を追従する。
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内ぶたを外したところ。中はいろいろなモノがぎっしり。
2007年モデルとまったく違う。
あまり変わった感じがしない白物家電も、10年単位で比べると、こうも変わるのかと思えるほど。しかし、それは保温のみ、炊飯&保温、最高に美味しい炊き方というコンセプトの変化であり、技術が、プログラムだけでなく、ヒーター→IH、内釜の蓄熱性向上のための異素材使いこなし、真空(低圧)による制御など、弛まず向上したからです。
たまに、長い目で俯瞰すると、見えなかった(見えにくかった)ものが見えてくると思いませんbんか?
商品のより詳しい情報は、以下のURLでご確認ください。
https://www.tiger.jp
*今回、紹介したモデルではありません。
![](https://www12.a8.net/0.gif?a8mat=3BQGMH+F0LM2A+3H8C+67Z9T)
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