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【2021 冷蔵庫 09】今後重さで管理するのが主流になるのか?
日立、スマートストッカー(R-KC11R)の第一印象。


ニュースでもお知らせしました、日立の「スマートストッカー」。現物を見る機会に恵まれました。詳しくレポートします。
 
◾️定番ストックに名乗りをあげた2社
コロナ禍で、大型冷蔵庫は相変わらず好調。買いだめしておけば、買いモノ、店という密な場所に行かずに済むと言うわけです。

そんな食材ですが、大きく2つに分かれます。一つは季節のもの。いわゆる生鮮食料品です。もう一つは、定番。各家庭により違いますが、毎日の様に使うもので、なかったら、それだけのために、店に走る様なものです。

先日も掲載しましたが、パナソニックが2020年10月に実施したインターネット調査(N=349)では、下の様な情報が取れています。
1〜4位まで、見事朝食でよく使われる食べ物ばかり。なるほど、時間のない朝食は、定番食と昨日の夕飯の残りの組み合わせですからね。よくわかります。
切らしていたら、朝から縁起が悪い感じですね。しかし、忙しいのでコンビニダッシュはないです。

そのためでしょうか?
パナソニックは、2021年2月25日発売の新型冷蔵庫NR-F657WPX 他1機種に「重さにより定番品の管理をする「ストックマネージャー」を搭載させました。「ストックマネージャー」は重さを感知できる「重量検知プレート」を冷蔵庫の中に置き、そのデーターをスマホアプリ「キッチンポケット」で管理します。

また、3月25日には、冷蔵庫の中で使う「重量検知プレート」の単独発売もされます。一つじゃ足らないと判断したのか、古いものでも使える様にしたいと考えたかは、分かりませんが、なかなかの目の付け所です。
冷蔵庫は中身を自分でいじり倒して、自分の使いやすい様にしてナンボのものですから、これは大いに嬉しい話です。

 
一方は、本日、詳しくご紹介する日立の「スマートストッカー」。こちらは「常温」「冷蔵」「冷凍」と切り替えられる1ドアのストッカーとして設計されています。
棚は、5段ありますが、その内の2段目に、重量センサーが付けられており、アプリに情報を送る仕組みになっています。

日立 スマートストッカー R-KC11R
オープン価格


偶然にも、2つの有力メーカーから提案された重さを利用したストック機能。冷蔵庫に搭載されるトレンド機能になるかも知れません。

 
◾️スマートストッカーは、置き場を選ばない
日立のスマートストッカーの第一印象は、機能的で「綺麗」です。これには色が大きく関わっています。シャンパンゴールド。色や白物家電の白や、業務用でよく使われるステンレス系の色ではありません。どこにおいてもいい感じの高級感あふれる色です。

それに、形がすごくシンプルです。
天板は、新幹線の折りたたみのボードに似てます。日立ですからね。

天板は耐熱性。オーブン、電子レンジの熱に耐える。
雰囲気は新幹線の折りたたみディスク。


この色は、フレンチ6ドアのHタイプ(幅 65cm、内容量:520L、475L)、片開き3ドアのVタイプ(幅 60cm 内容量:375L、幅 54cm 内容量:315L)などと同色。
日立は、冷蔵庫はリビングからでも目に付くので、インテリアに溶け込む色を重視してきたが、スマートストッカーも、そう言う考えで作られている。

 
◾️1ドア 冷蔵庫との違い
1ドアの冷蔵庫にあって、スマートストッカーにないもの。それは「製氷機能」です。考えてもみてください。冷凍機能を使わない人でも、料理に、飲み物に「氷」は使います。このため、小さな1ドアの冷蔵庫でも基本的に、製氷機能は付いています。(ビジネスホテルなどの業務用は付いていません。代わりに自販機で氷を買って使って欲しいとばかりにアイスバスケットがあります。)

スマートストッカーは、それが付いていません。
日立の開発担当者に理由を聞いてみますと、「冷蔵庫ではなく、ストッカーとして開発しました。」との答えでした。

コンソールパネル


「常温(約15℃)」「冷蔵(約2℃)」「冷蔵(約-18℃)」の3つの温度が設定できるのは、ストッカーとしての自由度を確保するためです。夏に困るスイカの安売り。欲しいのだが、置いておくことができないなどは、スマートストッカーの出番です。丸ごとではなく、半分にカットて冷やすことになりますが、冷蔵はラップ不要のマルコとチルド。80%の高湿度は、ラップなしで十分です。

そして、冷蔵庫では考えられない15℃設定。夏に行くとよくわかりますが、スーパーはかなり強く冷やします。これは食品衛生法の常温が15〜25℃だからです。最近よく言われる27℃室温ではありません。要冷蔵が10℃以下、冷蔵庫の温度。冷凍は-15℃以下。

要冷蔵でないモノはこれで十分なのです、まず傷むことがない温度ですし、電気代もも安く済みます。水などは、飲むボトルを冷蔵庫に移せば良いのです。あくまでもストッカーなのです。

 
◾️パナソニックとの違い
さて、パナソニックは、棚の上に、重量検知プレートを置きます。幅12×奥行23cm。A4サイズのペーパーより小さい。これなら、その上に同じものを置くのは容易でしょう。

しかし日立のスマートストックは棚全部です。かなりのせることができます。実際に、よく入ります。逆に、こんなにストックしなくちゃダメ?と思えるくらいです。

日立の場合、ストックの感触は、一箱まるまるを数箱。


重さを計るためのバー。


また、ちょっとしたつまづきも。5段目ですが、水2L、ジュース1.5Lのビッグサイズペットボトルを入れると、高さ足らずで4段目に当たるのです。そmのサイズのペットボトルにこだわるなら、4段目の棚を外すしかないです。

ペットボトル500ml基準で棚高さは設計されている。
このため2L基準だと棚を外すなどの措置が必要。


大きな棚を使いこなすには、混載を考えなければなりません。代替えできるモノは、送料で管理するのです。豚バラ、ベーコン、ソーセージなどは、割と近い使い方ができます。が、それでは、まだスペースが余るでしょうね。

棚を2つに割るなど、新しい考えでの対応が欲しいところです。

 
◾️通販は、自分でURLセットが可能
重いものを買うのは近くのスーパーでなく、通販でと言うのが今ドキの買い方でしょう。今や、通販もすごい数あります。が、アプリの多くは、メーカーが業者をチョイス、その中から選んで欲しいとすることが多いです。一種の囲い込みです。

自分の使っているのが、その中にあるならいいのですが、そうでない場合は、嫌なモノです。乗り換えた先が、今までよりいいとは限らないからです。

日立のコネクトアプリは、まだ全体統合型ではなく、ジャンルにより分かれていますね。今んな時、統合型だと、他のジャンルに引っ張られたりして、とても窮屈な思いをすることがありますが、スマートストッカーはそうではありません。

このアプリでは、自分で業者のURLを入れ設定することができます。この自由度は余りないですね。

 
◾️第一印象
一つあると便利だろうなと言う感じの家電です。
2nd 冷蔵庫は、冷凍庫でなければと言う人もいますが、冷凍庫は、すごく電気代を喰います。できる限りは、冷蔵庫は単独がベター。
しかし、これなら、通常は15℃設定。必要に応じて冷蔵、冷凍と攻守交代と言う感じですかね。

今回のことから言うと、私は5段目に米、2段目は水類、飲み物かなと思います。また扱いは少々煩雑なりますが、メイン冷蔵庫の中に、パナソニックの重量検知プレートを仕込む方法もありです。とにかく、自分で使いやすくアレンジするのが重要です。

 
◾️最後に
IoT黎明期、冷蔵庫の中身を認識するために、デジカメを仕掛けたメーカーがありました。しかし、その時は、デジカメが高価なこと、またランニング費も高価だったこと、また死角にある食べ物はどうするんだと言うことなどから、ほとんど売れませんでした。

あれから5年以上経った今、今度は、重さでセレクトした食品を管理すると言う提案がなされました。それも有力2社からです。これが2021年以降を引っ張るトレンドになるか、それともお蔵入りするのかは、今から。ちょっと楽しみです。

 
商品のより詳しい情報は、以下のURLでご確認ください。
パナソニック:https://panasonic.jp/reizo/ 日立:https://kadenfan.hitachi.co.jp/rei/
 


 

 
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2021年3月20日

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