レポート

【太鼓判】自分のために作られたのかと思ってしまったほど即馴染みの一品。
ソニー コードレス&ノイズキャンセリングイヤホン「WF-1000XM3」


愛用のオーバーヘッド型のノイズキャンセリングヘッドホンの片耳が聞こえなくなりました。多分断線したのでしょう。かなり長いこと使ってきたので、残念ながらという感じでしょうか。
しかし、仙台のアイリスオーヤマへ取材に行くこともあり、新しいノイズキャンセリング・ヘッドホン、もしくはイヤホンを買いに行きました。
そこで出会ったのが、ソニーの「WF-1000XM3」。自分の好きな音を求めるなら、これ位の価格かなぁと、価格から入ったわけですが、付けた瞬間、音を聞いた瞬間に思いました。「これが欲しかったんだ。」と。今回は、そのレポートです。
 
◾️オーディオは、スピーカー何らヘッドホンへ
オーディオ歴も今年で45年になります。

もともとオーディオは、時計コレクション、ワインコレクションと同様、お大尽な趣味とされていました。お金がかかるからです。理由は、「部屋」と「スピーカー」。音は音源から拡散したモノを聞きます。要するに、クラシック音楽のコンサートホール並の部屋と、確実に音源を再生するスピーカーシステムが必要だからです。

私の場合、家が狭かったためもありますが、いつも、スピーカーとヘッドホン両方使ってきました。しかし、ある時ぐんとヘッドホンの比率が高まります。ソニーのウォークマンですね。

フルデッキの10分の1程度のサイズのウォークマンですが、かなりいい音がしたのです。ヘッドホンの耳当てはオレンジのオープンエア型の安物。どう考えても大した音は出ないと思ったのですが。試聴してびっくりの高音質。余分な回路を取っ払ったため、生々しいクリアな音でした。そして、それは、ヘッドホンを良くすることにより、良くなりました。

ウォークマンが出てきて以降、ヘッドホンは「常時携帯」が強く意識されます。そして、ソニーは「ヌード」をプロデュース。当時のコードありイヤホンですが、これが高音質。しかも装着感抜群。
すごいと思いました。1980年代前半のお話です。

以降、90年、00年代とデジタル化が進んだオーディオ。イヤホンも進化します。
出てきた技術は、「コードレス」と「ノイズキャンセリング」。しかし、コードレスは一進一退。なかなか常時楽勝接続とはなりません。

そして2020年、私の買ったソニー「WF-1000XM3」。その実力は、どれくらいのレベルでしょうか?

 
 
◾️試聴時の印象

ソニー「WF-1000XM3」。色「ホワイト」(ベージュの方がふさわしい)
他にブラックがある。


買うときは試聴から始まります。音を聞くというのはアナログな行為。アナログは実感しなければ裏切られるからです。

まず驚いたのは「装着感」です。「実に座りがいい」という感じです。
私は、耳の調子が悪い時期があり、一時イヤホン使用を中止した私ですが、実にいい塩梅。ここで、80%心が固まりました。

2020年なので、マスクも装着しています。
ヘッドホンだと、こうはならない。


 
オーディオはアイディア勝負の時があるので、音質などでは小さなメーカー、スタートアップが脚光を浴びることがありますが、装着というようなアナログ技術はノウハウの塊。デジタルに強いイメージのソニーですが、アナログにも強い。スタジオ用のヘッドホンも第一人者ですし、なんたってウォークマンの総本家。一度、ヘッドホン、イヤホンを研究するため、いろいろな人から型取りした耳モデルを見せてもらったことがありますが、耳という人体パーツが数百も出てきたときには、ちょっとびびりました。

そのような型から導き出した誰でもあう最大公約数モデルを標準にして、細部をイヤーピースなどでカスタマイズしていきます。
WF-1000XM3には、標準装着のハイブリッドイヤーピースロング(Mサイズ)以外にSS・S・Lサイズ、そしてトリプルコンフォートイヤーピースは3サイズ(S・M・L)が付属しています。大小合わせ、7種類の中からセレクトできます。そうすべきというのは簡単ですが、コストなどの理由で、なかなか実行できないことです。

ここら辺は、「高額イヤホンだから」とも言えますが、オーディオ屈指のブランド「ソニー」、流石に心得ているという感じがします。さすがです。

 
◾️接続と音質
装着の次にしたのは「接続」です。
コードレス化の時に出てくる「接続」の問題点は2つ。1つは接続難易度。2つ目は途中で切れたりしないかということです。ちなみに接続はBluetoothです。
私が使っているのはiPhone8。接続は、Android OSの方が小技が使えて楽なのですが、iOSでも全く問題なし。というより、パソコン周辺機器より、認識が速いです。加えて、一度接続設定したら、次は、ケースから取り出すと勝手に接続してくれます。しかも耳に装着する数秒くらいで接続します。「いやー速い」というより、「自分のタイミングで機器が応答してくれる感じ」です。ますます気に入りました。

次は「音質」なのですが、「接続」に関して書いてきたので「音切れ」を先に言います。のべ100時間以上使っていますが、音ぎれは数回だけ、ほとんどありません。しかも、あっても目くじらが立たないレベル。実にこなれたコードレスです。

イヤホン本体。


次は「音質」。
まずは、「ノイズキャンセリング」のレベルです。
コロナ禍の現在、地下鉄は換気のため窓を開けて走ります。いつもより五月蝿い。特にポイントのガタゴト、カーブでのキーキー音はヒステリックなほどです。で、それに対する効果は?というと、かなりすごいです。ポイントでの「ガタゴト」、カーブでの「キーキー」音は完全に消し去ることはできません。しかし、音楽を楽しむには差し障りのないレベルまでノイズを下げています。止まった時などは、本当に静か。

音質は、ソニーですから十分信頼できます。今まで使っていた、オーバーヘッドタイプ「MDR-1RNC」と変わりません。ソニーらしい極めてナチュラルな音です。あえて欠点を挙げるとすると、オーケストラのフォルテシモのように、いろいろな音が混ざっている場合の再現性はちょっと弱いですが、ロックレベルなら、実にスムーズ。イケてる感じです。ffは低域がポイント。径の大きいスピーカーが有利です。しかし、それをよく押さえ込んでいます。ここはソニーの技術が生かされたところです。

ちなみにコーデックはSBC/AACという実にありふれたものですが、ここまでできるのか!という感じですね。

 
◾️使ってみてわかった少し残念なポイント
普通に使う分には、実にポイントが高い逸品。お気に入りですが、ちょっと気になるところもあります。「タッチセンサー」がかなり敏感であることです。

タッチセンサーは、左右両方共にあります。例えば、左側のタッチセンサーは、タッチするごとに「Ambient Sound(外音取り込み機能オン)」「Ambient Sound Control Off(ノイズキャンセリング機能オフ、外音取り込み機能オフ)」「Noises Cancering(ノイズキャンセリング機能オン)」と、タッチするたびに切り替わります。
また、これは私自身の事情になりますが、右耳はMのイヤーピース、左耳はMとLの中間くらいのイヤーピースがフィットします。つまり、右耳が左耳よりフィットしにくい=ちょっと動きやすいです。このため左耳に意識しないで触れることが多いです。が、その度に、モードが切り替わり、しまったという感じになります。今、どのモードであるのは、タッチごとに音声(英語)で知らせてくるのですが、これがちょっと遅いので、誤って叩きすぎたりすることがあります。

今では、随分慣れましたが、ここだけはもう一工夫欲しいと思いましたね。

充電器を兼ねるケース。USB-Cで接続。


 
◾️結論
今回の購入はビックカメラ。価格は28200円(購入時)と奮発しました。
が、全く後悔がない買い物です。それだけ自分との相性がいい。ソニーもフラッグシップモデルなので、それにふさわしいものを世に出したわけですが、看板に偽り無しと言えるレベルと言えます。音質だけでなく、使い勝手も良いので、どこに行くのでも持ち歩きます。充電器=ケースという今時のスタイルもいいですね。小さいものでも迷子になりません。

イヤホン初代の「Nuda」も10年以上愛用しましたが、こちらも一つの理想形。長く愛用していくつもりです。文句なし、生活家電.comの「太鼓判」です。

 
商品のより詳しい情報は、以下のURLでご確認ください。
https://www.sony.jp/
 


 

 
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2020年7月23日

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