ニュース

ダイソン、固体電池のパイオニア企業Sakti3を完全子会社化


ダイソン リミテッドは、今年すでに行われた初期投資に続いて、固体電池のパイオニア企業である Sakti3 (サクティ スリー)を完全子会社化したと発表いたしました。
両社は今後、ともに新しい電池プラットフォームの研究開発に注力し、ダイソンの将来のテクノロジーに役立つ性能 の飛躍的進歩を目指します。

Sakti3 のプロトタイプ固体電池は高いエネルギー密度を有し、現在最先端とされる液体リチウムイオン電池の密度をさらに向上しつつ、より小さく安全で、信頼性が高く寿命が 長いものにする可能性を秘めています。

 
ジェームズ ダイソンは次のように述べています。
「新しく革新的なテクノロジーを生みだし続けるためには、進化したコアテクノロジーをより多く開発していかなければなりません。当社はすでに、2億ポンド(約380億円)以上をダイソン デジタルモーターの研究開発に投資しており、このテクノロジーは当社の最も成功しているマシンの原動力となっています。

電池においても、同じことをしたいと思います。
Sakti3は電池テクノロジーにおいて飛躍的な進歩を達成しました。
Sakti3 とダイソンが協力することで、この電池テクノロジーを実用化していきます」

過去5年間、イギリス本社の次世代電池研究施設で、ダイソンの社内電池開発チームはコードレスクリーナーやロボット掃除機の電池テクノロジーについて、最適化への取り組みと 開発を進めてきました。
今後は、Sakti3の開発チームとともにプロトタイプ固定電池テクノロジーの研究開発を進め、新規および既存のテクノロジーに取りいれていく予定です。

 
Sakti3の創業者、アン マリー サストリー (Ann Marie Sastry)は次のように述べています。
「ダイソンは Sakti3と同様、革新的なテクノロジーの進歩に対する飽くなき探求心を持っています。
ジェームズと彼のすばらしいチームに加わり、ともに私たちの電池テクノロジーの製品開発ができることを楽しみにしています」

 
ダイソンの CEO、マックス コンツは次のように述べています。
「アン マリーと彼女のチームは、幅広い範囲のテクノロジーにおいてさらなる飛躍を可能にする、刺激的なプロトタイプ電池テクノロジーを有しています。
私たちがこの研究に対する 投資を増やすことで、彼らがダイソンのエンジニアたちと協力しそのテクノロジーを実用化で きることをうれしく思います」

 
ダイソンは、これまでに各分野のリーダーや世界のトップクラスの大学と協力して共同研究に取り組んできました。英国の大学とのあいだに40の研究プロジェクトが進行中で、2,500 人のダイソンのエンジニアが300を超える共同研究プロジェクトに取り組んでいます。

代表的なものは次の通りです。

●モーター
ダイソンの社内チームでは、150人のモーター技術者が最小最速のモーターを開発してきました。
これらのモーターは大量生産されています。
現在は3代目に達し、生産開始以来 1,700万台以上の ダイソン・デジタルモーターが製造されてきました。
シンガポールで稼働中のダイソンの自動製造ラインは、世界でも最も進んだ製造設備のひとつで、一年に 1,100 万台のモーターを製造しています。

 
●タービン
ケンブリッジ大学のダイソン・プロフェッサー(ダイソンの資金援助により研究を行っているチーム)は、より小型のファン、コンプレッサ、その他の空気移動部品に関係する世界レベルのリソースをもたらしています。
同チームは高効率・低ノイズに関するテクノロジーを目指す革新的テクノロジーのパイオニア的役割を担っています。

 
●ロボットのビジョン
2005年以来、ダイソンの技術者はインペリアル・カレッジ、そして世界トップレベルの研究科学者であるアンドリュー・デーヴィソン教授と協力し、ロボットが周囲の環境を認識できるようになるという取り組みを行っています。高度な感知能力、環境の解釈、そしてロボットの視覚と相互作用が主な研究対象です。

2015年10月24日

タグ: , ,