インタビュー

デロンギ、コンパクト全自動エスプレッソマシン
マグニフィカS ECAM23120B
阿部バリスタ・インタビュー編


全自動エスプレッソマシン マグニフィカS ECAM23120B発売イベントとして、10月16日より、デロンギは「至高のエスプレッソ&カフェラテ無料おもてなし」イベントを開催中です。
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今回お話しを聞かせて頂いた
阿部圭介バリスタ


そこで、皆様をおもてなししているバリスタイタリアのバール(カフェの事)で働くコーヒー職人。ようやく日本でも知られるようになったが、イタリアでのステータスは高い。の一人、阿部圭介氏(以下 阿部バリスタ、もしくはAbe)にエスプレッソに関するお話しを伺いました。

尚、デロンギのイベントは「カフェラテ」と表記されていますが、私は今まで使われてきた通り「カフェ・ラテ」と表記して行きます。(細かい話でm(_ _)m)

Q「まず、最初に、この道に入られたきっかけは何ですか?」
Abe「イタリア旅行の際、あるバールで入れてもらったエスプレッソが、凄く美味しかったのがきっかけです。
ちなみに、そこのバリスタは、日本人はエスプレッソのことを何も知らないだろうとして、砂糖を先にガンガン入れて出してくれたのですが、これが本当に美味しかった。」

Q「イタリアで、エスプレッソに砂糖を入れるのは普通なことなんですか?」
Abe「普通というか、砂糖を入れない人はほとんどいません。
エスプレッソは30ccが基本なのですが、3杯位砂糖を入れる人も多いです。
砂糖はカップの底に残りますが、彼らはそれをスプーンで掻き出して、食べたりもします。」

Q「エスプレッソは、大きく分けるとシアトル系スターバックスのエスプレッソが典型例。、イタリア系があると聞きますが、イタリア系エスプレッソの魅力は何でしょうか?」
Abe「コーヒーが持つ香りとコクとを両立させて味わえることです。
シアトル系はアメリカ系ですので、やはり量を追います。くわしく言うと、ミルクを十分に入れた時、丁度良くなる苦さを出していると思います。

逆にイタリア系は、エスプレッソの伝統に則り、30ccできちんと満足できる味になっています。
ただイタリアでも北と南では、コクが違います。南の方が、より深い、苦みのあるコクを求めます。
コーヒーのコクの深みは、アラビカ種3種類あるコーヒー豆の1つ。香り高く酸味と苦みのバランスが取れた繊細な味わい。だけより、ロブスター種3種類あるコーヒー豆の1つ。コクがでるタイプ。単独で飲まれることは、ほとんどない。をブレンドしたものの方が出ると思います。
アフリカはロブスター種も作っていますので、アフリカにより近い南では、よりコクがあるコーヒーが好まれたのではないでしょうか?

また、先ほども言いましたが、イタリア系は香りにもこだわります。
このため、エスプレッソには深い焙煎と言われますが、イタリア系は香りが引き立つフルシティ・ロースト焙煎は8段階で評価されることが多いが、焙煎が浅い方から数えて6番目。位に焙煎した豆を使います。」

Q「バリスタの仕事はどんなものですか?」
Abe「大きいのは、常に美味しいエスプレッソを、スピーディーに出すことです。
常に美味しいエスプレッソ、常に至高と言える味で淹れるのは大変です。
例えば、朝 その日の味を決めます。が、昼には湿度が変わるので味が変わってしまいます。対応はグラインダーでコーヒー粉の大きさの微調整などで行うのですが、常に神経を研ぎ澄ましています。

また、手際の良さも肝心です。エスプレッソは短時間で淹れられるのが特長ですので。

そんなに機会はありませんが、単なるエスプレッソ、カフェ・ラテ、カプチーノだけでなく、お客様の要望に寄っては、エスプレッソのいろいろなバリエーション等も出すことができます。」

Q「さて、家庭にエスプレッソマシンがあると言うことは、何を意味しますか?」
Abe「私の家にも、デロンギの全自動エスプレッソマシンがあります。
朝起きて、さっと淹れて飲む。家を出る前に飲む。帰って飲む。
生活にエスプレッソを入れると言うことは、生活にアクセントを付けることでもあると思います。

これはエスプレッソが、短時間で淹れられることに起因します。
ドリップコーヒーは、5分位付いていなければ抽出できませんし、3口で飲み干すことはできません。
逆にエスプレッソは抽出も短ければ、3口で飲めます。
香りが立ち、コクもありますので、時間がない時でも、美味しいです。」

Q「デロンギの全自動の良さはどんなところにありますか?」
Abe「バリスタが使う業務用同等・・・とは言いませんが、プロが淹れている感触が楽しめます。
コーヒーの味を変える要素、例えばコーヒー粉の粗さ等ですが、これらの要素を変えて、どんどん味を追い込むことができます。よく出来ています。」

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デロンギの全自動エスプレッソマシン群。


Q「いろいろな要素を変えるのは難しそうですが、標準設定のようなものはありますか?」
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デロンギ 全自動エスプレッソマシン
マグニフィカS ECAM23120B


Abe「工場出荷時の設定を1つの目安とするのが1つの手です。
イタリア的にはやや薄い感じのエスプレッソですが、そこから追い込んでいくと分かりやすいと思います。
いろいろ試して頂き、自分の好みの味を探してください。」

Q「コーヒー豆は重要と思いますが、どのような豆をお勧めされますか?」
Abe「多賀さんは、ブラジル豆で試されたということですが、まずエスプレッソ・ブレンドを試されることをお勧めします。
先ほど、お話ししました通りブレンドの方が、よりコクがでます。と言うことは、より美味しいエスプレッソが淹れられると言うことです。
例えば、デロンギはイタリアのムセッティー社のエスプレッソ・ブレンドアラビカ種とロブスター種のブレンドの豆を扱っておりますが、まずこんな所から始めるのも良いと思います。」

Q「最近ラテ・アートが流行っていますが、何かご感想はありますか?」
Abe「エスプレッソの裾のが拡がると言うことはうれしいことです。
ただ、アートされるのに夢中になり、味をないがしろにされる方が、時たまいらっしゃいますが、ちょっと本末転倒と言う気がします。カフェ・ラテも、カプチーノも、美味しく飲んで頂くのが基本です。
アートより重要なのは、美味しいカフェ・ラテ、カプチーノを淹れられることです。
私もラテ・アートの教室を持っていますが、まずそこを理解して頂いております。
味の延長に、画はあるということです。」

Q「裾野を拡げると言えば、エスプレッソにはいろいろなバリエーションがあるとか」
Abe「ありますよ。
ただ今はまだバリスタが、その時に応じて出している感じですね。
まだ教室を開いてというレベルではないと思います。
レシピ本は出ているので、エスプレッソをいろいろ知りたい人には面白いかも知れません。」

Q「本日は、お忙しいところ、お時間を頂きありがとうございました。」
Abe「こちらこそ、ありがとうございました。
ところで、エスプレッソを一杯どうですか。」

IMG_0446ちょっと濃いめに淹れて頂いたエスプレッソは、香りとコクがバランスよく出た美味しさでした。

現在デロンギが主催している試飲会に務められてらっしゃいますので、そこで直にお話しを聞かれるのも面白いと思います。
試飲会に関する色々な情報は、デロンギのホームページをご覧ください。

http://barista.delonghi.co.jp/shop/
 
■マグニフィカS ECAM23120Bの主な仕様
サイズ 238(W)×430(D)×350(H)mm
重さ 9kg
給水タンク容量 最大 1.8L
豆ホッパー容量 250g
カス受け容量 最大20杯分
コーヒー粉 使用可(最大14g)
ポンプ圧 15気圧(抽出圧ではありません)
グラインダー コーン式グラインダー
希望小売価格 126,000円(税込)
 
■デロンギ 全自動エスプレッソマシン マグニフィカS ECAM23120B レポート
01 コーヒー編
02 ミルク編
03 阿部バリスタ・インタビュー編(本編)

 

2013年12月18日

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