豆知識

除湿器の基礎知識 〜コンプレッサー方式、デシカント方式、ハイブリッド方式〜


空調家電は、いろいろ分かりにくい用語が色々出てきます。除湿器も例にもれません。「コンプレッサー方式」「デシカント方式」「ハイブリッド方式」を書いてあります。これらは何でしょうか?

■エアコンの除湿の原理

エアコンに「ドライ」モードがあるのは、皆さんご承知の通りです。これは、「空気が冷たくなると、含むことのできる水分量が減る」という物理法則を使ったものです。

エアコンの熱交換器が、空気の温度を下げます。すると熱交換器に水滴が付きます。暑い夏に、冷たい飲み物を入れたコップを放置していますと、水滴が付きますよね。これは、冷たい飲み物で、周りの空気が冷える。空気が含むことの出来る水分量が減る。余った水分がコップに付着、水滴となったわけですが、それと同じです。この熱交換器に付いた水滴を集め、パイプで外に捨てる。これがエアコンの除湿の原理です。

お分かりと思いますが、除湿する時は、室温は下がるのです。
エアコンの除湿に、『弱冷房』と記載されているのは、このためです。

『除湿で冷えるのはイヤ!』という人も多いはず、このため『再熱除湿』という機能を持っている機種も多くなりました。こちらは、冷えた空気を、室内の温度まで加熱します。電気代はかかるのですが、体への負担を考えると、そうした方がイイ事も多いです。

 

■コンプレッサー方式=エアコンの再熱除湿

カドーのコンプレッサー方式除湿器
DH-C7000



コンプレッサー方式の除湿器は、エアコンの再熱除湿の原理と同じ原理で除湿します。(レポートサムネールは、カドーのコンプレッサー方式除湿器 DH-C7000の熱交換器のフィンを覗いたところ)では、エアコンを使かえばいいのではという話しがでますが、それはどうでしょうか?
典型的な例として、「部屋干し」を考えてみましょう。

部屋干しの洗濯物を、なるべく早く乾かす場合、幾つか必要なことがあります。
1)温度はなるべく高いこと
2)湿度はなるべく低いこと
3)風量はなるべく多いこと
4)表面積(洗濯物が新しい空気に触れている面)はなるべく大きいこと
です。部屋に、エアコンと簡易干し台しかない場合、エアコンを「冷房」もしくは「ドライ」にして、風を下向きにして、洗濯物の間を開け、風を十分入れると乾きます。

しかし多くの場合は、そんなところに簡易干し台などは置けないです。
この時に便利なのが、専用除湿器です。風も出せますし、洗濯物の周りの湿気を下げ、乾きやすくします。洗濯物の中の水分は、重力のため、上から下へと移動します。このため風はなるべく洗濯物の下側に当てるのがコツです。

もともと除湿器は、エアコンがない場所、同じ部屋でもエアコンの風が届かない所などの湿度調整されるために作られました。しかし、部屋干しが当たり前になりつつあること。効果がダイレクトに感じられるため、今は「衣類乾燥除湿器」を名前が変わりつつあります。

 

■デシカント方式=乾燥剤

コンプレッサー型はエアコンと同じ原理と書きました。となると、冬場、温度が低いところでは除湿機能が鈍ります。10〜30℃がイイ感じと思ってください。

ところが寒くても、湿度が高いエリアもあります。雪国がそうです。
冬場の北国ですから暖房がないと、すぐ結露します。日本は、カビが多い国ですから、冬でも水さえあれば、カビが生えます。除湿したいのですが、10℃以下などは、コンプレッサー方式の除湿器が苦手な温度です。

パナソニックのデシカント方式除湿器
F-YZRX60



こんな時に便利なのが、「デシカント方式」。
デシカントというのは乾燥剤のこと。一般的にはゼオライトが使われています。米菓子の中に入っている「シリカゲル」も同じく乾燥剤です。
乾燥剤の良いところは、温度に左右されずに乾燥剤の能力ギリギリまで水を取り込むことです。寒くてもOKなのです。

その上、コンプレッサーを持たないので、かなり小さく出来ます。

しかし弱点もあります。それは水分を一杯に吸ってしまったデシカントの能力を元に戻すためには、デシカントから水を取り出さなければならないということです。シリカゲルでも同様ですが、加熱して水分を取り出します。つまり、デシカント方式の除湿器を使っていると段々、送風がだんだん熱くなるのです。室温+3〜5℃。夏場には向かない方式です。

 

■ハイブリッド=2つの方式を同じ筐体内へ

パナソニック ハイブリッド方式除湿器
F-YHRX200



ハイブリッド方式は、この2つの能力、両方を持っている除湿器のことをいいます。
機能的には、適所適材と言えるのですが、問題は価格。2つの機能を入れ込んでいるので、当然お値段が高くなります。

 

■除湿器を買う時には

除湿器を買う時には、どの部屋(複数でも可)で、いつ頃除湿するのかが最も重要です。
そうでないと、除湿器の種類が決まらないからです。

主に人がいるところで使う、夏場が主な場合は、コンプレッサー型。あまり人がいない、冬場が主となるとデシカント型です。
お金に余裕がある人は、ハイブリッド型もありだと思います。

 

ちなみに今、我が家では2台の除湿器が稼働中。リビングはコンプレッサー型で、屋根裏部屋ではデシカント方式です。双方とも、考えた通りの働きをしてくれています。

 




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2018年8月5日

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