レポート

ラベルライターの良し悪しは、どこでわかる
ブラザー ピータッチ キューブ「PT-P710BT」を試す


ラベルライターの御三家は、キングジム(テプラ)、カシオ(ネームランド)、そしてブラザー(ピータッチ)です。(()はペットネーム) その中で、ブラザーのピータッチ キューブ「PT-P710BT」を借りて、チェックしてみました。

ブラザー ピータッチ キューブ「PT-P710BT」


会社勤めをしていて、テプラを使ったことがない人はいないと思います。とにかく便利です。
ラベルライターのことを「テプラ」と言う人もいる位で、「コカ・コーラ」、「ウォークマン」、「ポラロイド」的な使い方をされると言うことは、一世を風靡したということですし、その分野代表格、定番と言うべきでしょう。

カシオもブラザーも、そのレベルには及ばないというのは事実です。
しかし、モノにはやりようというものがあり、この代表格を倒すことは不可能ではありません。製品性能を高めることと、ユーザー認識を高めることです。製品性能を高めるのに、一番手っ取り早いのは、ラベルライターのヘビーユーザーを見つけて商品企画者にすることです。データーを見て作っている内は大したモノは出来ません。大量に使う間に「私はこうしたい。」「こうあるべきだ。」という出てくる想いに対し、それに技術、デザインがバランス良くミックスされて初めてイイ商品が世に出るわけです。ただ、ヘビーユーザーと言えども、バランス感覚は重要で、変な方向へ行かないようにしなければなりません。

閑話休題

ところで、ラベルライターの本質は、どこにあるのでしょうか?
私は「ラベル」だと思います。ユーザーが必要とするのは、読みやすく、キレイなラベルであり、ラベルライターでないのです。

デジタル化したこの時代、ライター差はそんなに出ません。デジタル機器は、大きな点は、ほぼ似かよらせることができるからです。

しかし、ラベルは違います。私は、以前、衣料ケースのシボ部(キズが付かないように細かな凹凸を付けた部分)分にラベルを貼ろうとして、全部、ダメにした時があります。時間が経つと剥がれ落ちるのです。結構なトラウマです。
自宅用なので、ちょっと凝ったデザインにしたので、時間も無駄。ラベル代も無駄。そのうえ、不信感まででてくるので、酷い被害です。

 
つまりラベルライターは、ラベルライターを見てもよく分からない。まず見るならラベル種類であり、ラベル機能だということです。特にラベルライターの婆愛は、他社のラベルが使えないですから、ラベルシステムで評価すべきでしょう。

 
■地味な魅力 〜区分けをどうするのか〜
そういう眼で、ブラザーのラベルを見てみると、不思議なことに気付きます。
カラバリ(カラーバリエーション)がほとんどないのです。

これは上手い企画です。

実は、テプラを買った時、テープを全色揃えたことがあります。会社ではそうでしたから。兎に角、分けなければならいですから。しかし、使う色は違いました。そう好みの色しか使わない。その上、瓶やケース自体で差を付けるなどして、ラベルより視認性を活かした形でより分けます。

逆にいうと、ラベルは読みやすいのが一番なわけで、テープで最も使ったのは、白地×黒字でした。
なんてことはない、紙の時代と似たことをしているわけです。

ブラザーのピータッチ・キューブを使った印象は、「欠点がない。」ということでした。目立った特徴がない優等生というべきでしょうかね。

ブラザーのラベルプリンター「ピータッチ キューブ」は、PC・スマホで、ラベルのイメージを作るタイプ。今の主流と言ってもいいでしょう。

昔の主流は、本体にキーボードが付いているタイプ。小さい液晶パネルを覗きながら打ったものです。メリットは。フォントの種類を格段に増やせ、レイアウトを自由に組めること。
PC、スマホはいろいろなことができるように、操作自由度が高いですからね。圧倒的にパフォーマンスが違います。

今回テストした、このピータッチ キューブの新製品、「PT-P710BT」は、標準の「PT-P300BT」で使えなかった24mm幅のテープが使えます。書くと何気ないようですが、ラベルの視認性が全く違います。

24mmのカートリッジを本体に入れたところ。


ラベルのポイントは、印刷品質です。ただキレイに印字できるだけではなく、その中には、自分の好きなフォントを使うことができるかと言うことも含まれます。
スタンドアローンで使うデジタルガジェットの泣き所の一つにフォント数があげられます。メモリが小さいためです。

 
ところが、PCに楽にUSB接続できる様になり、転機が訪れます。PCのデーターを流し込めるようになったからです。これは圧倒的に状況が変わります。それまでは、本体のキーボードで打っていました。時々、自分で使い慣れた変換方法とは別のキーが割り振られていたりして、タイプミスも多かったことを覚えています。フォントもいろいろ使えますし、自在。しかし、その度にPCの前に行かなければなりません。

PCとの接続はUSB接続が便利。充電も可能。


パイロットランプは、上面に。


整理のアイディアなどは、PC前ではなく、テーブルでコーヒーを飲みながら考えているのにも関わらずです。

 
■今ドキは、やはりスマホで
こんな時便利なのがスマホです。現在、スマホはBluetoothでいろいろなガジェットと接続できます。
ブラザーのラベルプリンター「ピータッチ キューブ」もその例に漏れません。
コーヒーを飲みながらスマホをいじる。するとラベルも出来上がるという。
まことに、「今ドキ」です。

それを手助けするのが、内蔵バッテリー。正直、充電はmini USB。現在の汎用スタイルです。

 
■アプリ
簡単明瞭です。標準は、文字の大きさで長さが決まります。逐一、長さを割り付ける必要がないのばラクラクです。

PCで使う専用アプリ。フォントがいろいろ使えるのがうれしい。


スマホ アプリ。
実にシンプル。


また、気になるのはテープロスなく印字できるのかです。
それもかなりいいです。インプット、印刷を繰り返す時でも、使えます。

テープ幅 24mmのテープでテスト印字したところ。
前の部分は、必要余白として切り捨てられる。


かなり出来のいいアプリです。

 
■総合
事務で能率だけを追う時より、日常生活でこそ光るモノがあると思います。
それは「さりげなさ」です。主張するラベルでないのはとてもイイ感じで、このシステム最大の魅力です。
使い勝手の方、なかなかよくシステム。
ラベルライター=「テプラ」と決めつけないで、一度手に取って見て欲しいシステムです。

 
商品のより詳しい情報は、ブラザーのホームページにてご確認ください。
http://www.brother.co.jp/product/labelwriter/index.aspx




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2018年4月24日

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