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タイガー魔法瓶より、米状加工食品「とらひめ」と その調理家電を発売


今、日本の家電メーカーは意識して、変わろうとしている。
関西の老舗メーカー「タイガー魔法瓶(以下タイガー)」もその一つ。
いろいろなアクションをとっておりますが、今回はかなりユニーク。家電メーカーが、米状加工食品とその調理家電を発売するのです。
■お米に良く似せた加工食品
写真を見てください。
一見、ご飯のように見える食べ物、これが米状加工食品「とらひめタイガーだけに「トラ」です。「虎姫」で登録できなかったのでしょうか?」です。

おにぎり のりたま


おにぎり ゆかり


ミニ カレーライス


「とらひめ」は、タピオカ、手作りのこんにゃくが原料です。
調理前は、下の写真のような感じ。

調理前は、お米より小さい粒。全く違う食品であることが分かります。

 
食べて見ると、ご飯に似てはいるのですが、違う食感が口に溢れます。

まず米特有の粘りがありません。あるのですが、少し。このため、おにぎりもばらけ気味。
味は、米より控えめな甘さ。のりたま、ゆかり、カレーなどの味が、濃厚な形で感じられます。そして一粒一粒がかため。少し弾力を感じます。香りは、ほぼありません。

そう書くと、大きく違うようですが、かなり食べやすい。「よくぞ、ここまで米に似せた」ということを強く感じました。

 
■「とらひめ」とお米との違い
「とらひめ」の特長は、お米に比べ低糖、低カロリーであることことです。

女性の方なら「低糖ダイエット」を思い浮かべるかも知れませんし、「糖尿病」の方なら病人食として最適と思うかも知れません。
今流行の「ブランパン」のお米版と言うこともできますね。

 
この「とらひめ」を調理するのは、「とらひめ」専用のプログラムを持った調理器(炊飯器)です。

専用調理器(炊飯器)には「とらひめ」の表示がある。


「とらひめ」は、米状加工食品ですが、原料が違いますので、米を炊くのとは違います。
お米の場合は、米一合:150gに水一合:180gで炊きます。が、「とらひめ」は、「とらひめ」80gに対し水:300g。炊くというより、煮る感じです。そしてできあがった「とらひめ」に、仕上げ粉をまぜ、米に似せます。

同梱のメジャーカップ。300mlは珍しい。


仕上げ粉。


こんな風ですから、米に似ていても扱いは違います。
例えば、ジャー保温はできません。調理後の「とらひめ」は、冷蔵、冷凍で保温して食べる時にチンします。

 
ちなみに、密閉度が高い炊飯器は、非常に便利な万能炊飯器。実際、いろいろな料理を作ることができます。
これも同じ。各種炊飯、和洋中のいろいろな調理メニューが可能です。
これからは、炊飯器を2台おいて、片方ご飯、片方おかずもあるかも知れません。

 
■「とらひめ」の価格
「とらひめ」は一袋:80g。これが口にする時は380gになります。お米は口に入れる状態で、一合で330g。だいたい茶碗3杯分。一日分です。
10袋(10日分)で3800円だそうですから、1ヶ月で11400円。

 
「とらひめ」は、リーズナブルな価格の内ですが、お米に比べると高いです。
「低糖生活」は、自分で選ぶことですから、しかたがないといえばそうですが。

ちなみに、専用調理器はオープン価格。実売は、48000円想定だそうです。

 
■タイガーのリスクヘッジ
今回のビジネスパターンは、タイガーにとって初めてのパターン。
どっと打ち出すことも可能ですし、ゆっくりと市場に浸透させるのも手の一つです。

タイガーが選択したのは、ゆっくりじっくり型。
どうじっくりかというと、販売ルートを限定したのです。自社のネット販売。そして、ボディメイクの中に低糖質食事を取り入れたライザップの販売ルートです。

この手のものは、メディアが大々的に宣伝するより、口コミの方がベター。
使用した人が、似た状況にある人に勧めると説得力があります。
ちなみに私は、低糖より味派です。その上、米・食味鑑定士。食味評価が厳しいのは、それが理由です。

また販売ルートを限ると、生産量がよみやすくなりますし、追加投資の判断もタイミング良くできます。

 
タイガーはメーカー名にある通り出自は「魔法瓶」。それから「電子ジャー」「電気ポット」分野へ進出しますが、技術でいうと「保温技術」「熱コントロール技術」。特に電気調理家電でも「強火」こだわるのがタイガー流。炊飯器はいうに及ばず、ホームベーカリーは、他社に先駆け、IH化を果たしており、パン好きには堪らない逸品です。

熱コントロールは、相手、つまり食材あっての話。
強火で美味く焼くには、食材を知り尽くさないといけません。そこから生まれたのが、タイガーの考え方「おいしく食べて無理なく続けられる」です。

今回の「とらひめ」は低糖の食事が続けられない人に対して、主食が食べられなくてイライラする様な人、ストレスが溜まり途中で投げ出したりする人、その人たちに、望む生活を続けて欲しいという考え方から作られています。

 
この新しい加工食品が、どのように市場に受け入れられていくのか、見て見たいと思います。

 
商品のより詳しい情報は、タイガー魔法瓶のホームページにてご確認ください。
https://www.tiger.jp
 
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2018年2月15日

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