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これが欲しかった! ONKYOのハイレゾスマホ『GRANBEAT』華麗なる見参


オーディオ好きに取って、スマホはしんどかった。
使い勝手を考えるとスマホで音楽を楽しむのが良いのであるが、残念ながら音が悪い。
付属のイヤフォンは箱を開けるなり、人に渡すか、廃棄処分か、引き出しの片隅に収めておく。
まぁ、自分で使うことはない。ヘッドフォンは変更できるのでまだいい。
問題は音源の方。
もちろん、全て別仕立て。ハイレゾのプレーヤーに、モバイルアンプ、そしてヘッドフォンも悪くない。が、東京には似合わない。スマートとは言いかねるのだ。

そんな中、ONKYO(オンキョー)さんがやってくれました。
GRANBEAT(グランビート)。
スマートフォンに、ハイレゾシステム一式を組み込んだ、ハイレゾスマートフォン。
欲しいものを、目の前に出された状態であるが、ちょっち冷静な眼でレポートしたい。

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■手に取った瞬間に伝わる「これはスゴい!」という感触。
手に取った第一印象は「重い!」。
たかが234g。
私の記憶が確かなら、ポータブルオーディオの基礎を気付いたウォークマンIIが280gなので、はるかに軽いはず。
しかしギッチリ詰まっている中身そのままに、重さが感じられるのだ。
サイズ、142.3×72×11.9mm。
厚みもそれなり。

黒色のみ。

2001年宇宙の旅の黒いノモリスにも似たというと言い過ぎだろうが、黒のインゴッドという感じである。

見た瞬間、持った瞬間に、その凄みが伝わってくる。

 
■軽快な操作感が導く、音楽をスキッと楽しむ感覚
オーディオ機器はいろいろな操作感がついてまわる。
高級コンポのディスクトレイなど、出てくるのに10秒近く掛かっているのではと思えるモノさえある。

GRANBEATは携帯オーディオ。
聴きながら、音量調整、早送り、曲飛ばしが必要。

言葉で書くと何気ないが、××ながらが当たり前なので、ディスプレイを見ながらではダメ。
触感で操作できなければならない。

うれしいことに、GRANBEATは、音量、再生他、専用のボタンで構成される。

DSCF0450 しかも、音量はジョグダイヤル!

IMG_6022 左手片手操作が前提だが、スゲーいい。

 
■格好良く掛ければオーディオではない
この写真、どんなシーンか分かるだろうか。
そう音量を変えた瞬間の画面。
「うぉー!」である。
カッコイイ!

IMG_6023 オーディオ系が家電の中で独特の地位を占める理由の一つに比類ない格好良さがある。
直方体のアンプでも、冷蔵庫ではないのである。
見た目の優雅さを含む格好良さが必要で、いわゆる「黄金比」。
これは西洋の連中は、美術でたたき込まれる。海外オーディオの格好良さの一つは、珍奇なデザインでもあるが、煎じ詰めた時、基礎的な美的感覚に溢れているからでもある。

このシーンが黄金比かと言われると違うが、格好良くなければオーディオでないというセオリーに則ったことは高く評価したい。

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その瞬間の周波数ヒストグラム。こちらもカッコイイ! 理系のテンションが上がる格好良さ!


いいぜ!

 
■音へのこだわり
冒頭に携帯アンプのことを書いたが、ハイレゾをきちんと再生させるためには、専用のDCA(デジタル・アナログ・コンバーター:記録されたデジタル信号を人間が可聴できるアナログ信号に変える回路)、そして専用のアンプ(増幅器。アナログ変換されたされた信号は小さいため、ここで増幅させる。同時にノイズなども大きくなるので、オーディオ信号だけクリアに増幅することが必要なため専用回路が必要)が必要となる。

そして、出力。
ヘッドフォン端子が金メッキされ、ノイズを低減させるのはもちろんのこと、通常用、バランス用とハイレゾでの流行をそのまま導入。

DSCF0422 要するに、隅から隅まで専用で、こだわり抜いているわけ。

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買った時のホーム画面。
やる気が伝わってくる!


アプリはプリインストールされ、ホームページの下側、つまり何時でも瞬時に使える。
ハイレゾ音源を販売しているe-ONKYOとの相性も当然イイ。

 
■第一印象
試聴は、その中に入っている佐渡指揮 / N響 演奏のホルストの組曲「惑星」から木星で行った。ヘッドホンはパイオニア(パイオニアはオンキョーのグループ会社)だった。

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会場が暗く、ヘッドフォンの型番を読む気になりませんでした。


単純に言うと、極めてクリアで、伸びやかな音である。
妙な特長は全く感じられない。素直な感じと言える。

酒でいうと、淡麗辛口の大吟醸。
癖がなく、幾らでも飲める(聴ける)感じ。

余り聞くことはないと思うが、幾らでも聴けるというのは、非常によい再生を意味する。
と言うのは、脳は生音には強いが、再生音にはそんなに強くないからだ。
つまり、加工された音、変に味付けした音だと、脳が疲れてしまうのだ。

逆説的な言い方をすると、今使っているご自慢のヘッドフォンの味、面白さをフルに引き出してくれると言っても過言ではないと思う。

 
スマホを持って以来、オーディオに特化した製品を思い続けてきた私には「ようやく」と「イイでき!」、「華がある日本男子っぷり」という思いが交錯した製品だ。

 
商品のより詳しい情報は、オンキョーのホームページにてご確認ください。
http://www.jp.onkyo.com

2017年1月27日

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