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なんと11kg! 日立のドラム式洗濯機、「ビッグドラム」&「ビッグドラム スリム」


日立の家電は大きいです!
特に冷蔵庫と洗濯機。
洗濯機で10kgというのはありますが、今回はその線を越えました。
なんと11kgです!
■何故、大容量なのか?
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洗濯:11kg、乾燥:6kgの表示が、
一番上に誇らしげに表示されている。


下着:99%、カーテン:84%、スラックス:75%、毛布:72%、ワイシャツ:71%。

これ何の数字か分かりますか?

これは2013年に日立が調査した『ふだん洗っているものは?』という問いの解答です。
下着は分かりますね。
ところがカーテンは、スラックを抑えての80%台ですし、1%差とは言え、毛布はワイシャツより高い値です。

この大物洗いと、週末のまとめ洗いのニーズから、日立は大容量を追求。
「ビッグドラム」の11kg化に踏み切ったわけです。

 
■ドラム式ユーザーは、乾燥にこだわる! そして・・・
次はドラム式洗濯機のユーザーの購入時の重視ポイントです。
自動おそうじ:57%、風アイロン:51%、本体サイズ:48%、ナイアガラ洗浄(ごわつき・黒ずみ):42%。
以下、30%台です。

ここから、ドラム式のユーザーは、乾燥まで機械ですることを前提としていることが分かります。
緊急措置としての乾燥ではなく、日常的に乾燥を使うのです。
このため、その後の手間にもこだわるわけです。

次のポイントは、ドラム式が弱いとされる「洗浄力」ではなく、より良い「すずぎ」へのニーズが高いことです。
洗剤などが残ると肌トラブル等に直結しますからね。
不満、不安、双方合わせて、すすぎに対する潜在ニーズは高いわけです。

実際、縦型洗濯乾燥機、「ビートウォッシュ」で取り入れていれた「ナイアガラすすぎ」は、6〜7月の出荷台数が前年比:140%の伸びを示したそうですから、ユーザーの関心度は高いと言えます。

 
そう今回のビッグドラムは、「まとめ洗い、大物洗いという洗濯容量」「仕上がりへのこだわりのためのすすぎ、乾燥」という2つの軸で構成されています。

 
■外形寸法を変えずに、最大容量:10kg⇒11kgに
いうまでもなく、多くの場合、洗濯機は洗濯機防水パンの中に設置されます。
多少はみ出す部分があったとしても、4つの足は、この洗濯機防水パンの中に配置されるように設計されます。
そうでないと設置制限がでるために、売り上げがガタッと落ちます。

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ドラム槽の強度を保つ、6つの凸部。


標準的な防水パンは、幅×奥行:640×640mmの正方形、740×640mm、800×640mmの長方形です。
奥行:640mmがポイントです。

ビッグドラムは、奥行:620mm、ビッグドラムスリムに置いては、幅:600mm。
この中に11kgを収めようというわけです。

このためドラム槽を極端に大きくするわけには行きません。
直径は4mmをアップし、ドラム槽の背面凸部を薄型化しました。

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11kgだとシングル毛布 2枚と書くのは簡単。
しかし実物を目にすると、かなりの量。


このため、2015年モデルの槽には、従来の3本形状ではなく、6本形状の凸部を持つドラム槽になっています。
稼いだ容量は、2L。
総計:84L。
シングル毛布がまとめて2枚洗えるレベルです。

 
■すすぎのポイントは、きたない水を洗濯物から取り除き、きれいな水にさらすか。
すすぎのポイントで日立が採用したのは、極々真っ当な技術です。
すすぎは洗濯物から、洗いに使ったきたない水を取り去ることから始まります。
そしてキレイな水の中ですすぐ。
そして汚くなった水を捨て、キレイな水をまたすすぎます。
これを繰り返すわけです。

きたない水は遠心力で、水、洗剤ともはじき飛ばします。
ドラムの回転数は1,200回転/分。ちょっとしたものです。
そして、より速く、より残らないようにきたない水が出ていくように、脱水穴『新リフター』を追加しました。

次にキレイな水の方ですが、水道水シャワーですね。
しかし、これに定評あるナイアガラ循環シャワー(最大:約80L/分)を追加しました。

標準すすぎコース ナイアガラすすぎコース 今回、今までの標準すすぎコースに対し、徹底したすすぎで、「ごわつき・黒ずみ」を抑えるナイアガラすすぎコースが搭載されました。

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洗剤の中に含まれている蛍光増泊剤(ワイシャツなどを白く見せるために入れられている成分)をブラックライトで見たところ。
ナイアガラすすぎを行うと、水と同レベルまで、洗剤成分がなくなることが分かる。


 
■黄ばみの除去・予防などに「温水」ナイアガラ洗浄
今後、お湯洗いはますます注目を浴びると思います。
と言いますのは、ZEH(ゼッチ。ゼロ・エネルギー・ハウス)が標準化されますと、太陽光で発電した分は自宅で使うエネルギーとなりますので、
また、きっと太陽熱も利用、お湯がふんだんに使えるようになると思います。

その時、一番変わるのは何でしょうか?

日本の場合、「洗濯」だと思います。
洗濯は、洗剤の持つ化学力と、洗濯機の持つ物理力が融合したモノです。
洗剤の持つ化学力と書きましたが、具体的には、洗剤の中の酵素の力を充分に発揮させてやることです。

知っている人も多いと思いますが、酵素は人体にもあり、人間の体温近辺で一番活性化することが多いです。
つまりお風呂の湯などだと、酵素はフルパワーを発揮します。

ところが、日本はそうではありません。
一つは、お湯を沸かすのは、かなり大変だったこと(エネルギーの少ない日本で、風呂は贅沢品でした)もありますが、私は日本の水信仰が関係していると思います。

水信仰と言うと分かり難いですが、「みそぎ」です。
滝行など、水で身を清めるとわけです。
風呂は極楽ですが、冷水を浴びると身が引き締まりますからね。
それと共に、心の汚れが落ちるわけです。

心の汚れと物理的な汚れをゴッチャにしているためでしょうかね、日本人は水をふんだんに使って洗うのが大好きです。
この時は、質より量という感じでしょうかね。

 
DSCF5716「温水ナイアガラ洗浄」とは、温水ミスト(霧)と高濃度洗剤液を使って洗う方法です。
まず、温水ミストを衣類のすみずみまで掛け、衣類の温度を40〜50℃に温めます。
そこに高濃度洗剤液を素早く馴染ませます。
また、槽の底に溜まった高濃度洗剤液は、専用ポンプで循環させ、少しでも衣類への馴染みをよくします。

温水で洗剤を活性化させる効果は非常に大きいモノがあり、黄ばみもかなり取れます。

よく洗剤のCMで、白さが違うとありますが、酵素のフルパワーを使うことができた場合は、付いた黄ばみもかなりキレイに取ることが可能です。
洗剤メーカーは映像トリックを使っているのではなく、酵素の使い方が上手いわけです。

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袖口と襟元の黄ばみもキチンととれる!


 
■風アイロン
日立のドラム式は「風アイロン」です。
ドラム式のユーザーは、価格が高いこともあり、当然厳しい要求をします。
キレイに乾け、シワなく乾けと、まぁ大変です。

このため、時速約300kmの高速風を吹き付け、シワを伸ばしながら乾燥させる技術です。

 
しかも今回はドラム槽が、ちょっと大きい。
これは衣類が拡がりやすいのでプラスです。

そして新リフターが布の動きにひねりを加えます。
つまり風に当たる回数が、増える分だけ、これもプラスに働きます。

縮み、変形を抑える低温乾燥。
これも当然付いています。

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風アイロンの有無で、かなり変わる。
アイロンありの場合、あとはスチーマーで少し伸ばしてやればOKというレベル。


 
■お急ぎコースは乾燥込みで6kg、98分
今回のお急ぎコースは、ちょっとイイです。
乾燥込みで、6kg、98分。
コンランドリーの業務用で、洗濯:23分。乾燥:約40分ですから、計63分。
家庭用で98分はかなりのものです。

 
また、「香り」コースという、柔軟剤の香りを付けるコースもあります。

 
「大男、総身に知恵は回りかね」という諺がありますが、日立のビッグドラムは、大容量でも小技も効く隙のない洗濯機と言えます。

DSCF5659 日立 BD ラインナップ 商品のより詳しい情報は、日立のホームページにてご確認ください。
http://kadenfan.hitachi.co.jp/wash/index.html
 
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2015年8月26日

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