レポート

「特集 24時間活動量計完全比較 Jawbone「UP24」vs fitbit「flex」 バトル2 実使用」


「装着」の次ということで、「使用」に入ります。
スマホのアプリを論じる手前までの違いを、見ていきたいと思います。
■充電
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愛用のプラネックス
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2,340円(税込)@ヨドバシ.com

使うためには、まず充電です。
UP24、flex共に、専用アダプターを使います。
共にUSBからの充電になります。

PCなどのUSBの口を使うのも一つですが、私のお勧めは、USBタップです。
これ一つで、24時間の活動量計はもちろん、スマホ、スマホ用充電池、ヘッドフォンなども同時に充電が可能ですからね、メチャメチャ便利です。

さて、UP24はキャップを外しアダプターに差し込みます。
正常ならば、LEDのパイロットランプが点灯します。
ほぼ2時間。パイロットランプが消えたら、充電完了です。

DSCF1022-1 flexは、バンドから本体(チップ)を取り外します。
そしてアダプターへ装着。アダプターをUSBに差し込みます。
ここで、パイロットランプの点滅を確認します。
ほぼ2時間。パイロットランプが消えたら、充電完了です。

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充電中のパイロットランプの様子。
充電されるに連れLEDの数が増える。

UP24とflexと書くと、差がないように感じられますが、実はかなり差があります。
それは、flexの方が電力供給に必要な接点面積が少ないことです。
接触不良が起きやすい。

オーディオなどを趣味にしている人は、すぐお分かりのことと思いますが、接触による信号、エネルギーのやり取りは、それなりに面積を必要とします。
正直、「小さいなぁ」と思いました。
この大きさだと、この部分は素手で触りたくない。
触ると、手脂、手の水分が付いたりして、ダメになりますので・・・。

割と面倒臭いですが、手首のお供ですので、気を配って上げて頂ければと思います。

 
■使用時間
flexは、5日、UPは2週間です。
flexは、後1歩ですね。確実に1週間あれば、より使いやすいと思います。
UPは使用時間に関しては、申し分ありません。

 
■スマホとの接続
双方とも、アプリを開けた時に、自動的につながる方式です。
ただアプリの性格に違いあります。

UP24はどちらかというと、「お節介焼き」。
flexは「放任主義」ですかね。

個人的には、余り五月蠅く発信してこない、flexの方が好きです。

毎日スマホを携帯していますし、メールなどはしょっちゅう開きます。
ただ、健康アプリはそんなに毎日、朝イチで開くもんじゃないですからね。
(寝たりない時は別)
日本で定時に寝て、定時に起きれば、睡眠も確認しなければならないレベルではないですし・・・。

でも、開かないと、お通知が来るんですよ。
自分の面倒くさがりな性格を指摘されているようで、ちょっとイヤです。

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左)UPのソフトをその日開かないとくる通知。結構、気にします!、右)データー更新の方法


ただこの様な状態は、7日⇒14日に駆動時間をアップさせて以降です。

内蔵電池の容量は決まっていますので、CPUの使い方を変えるアップデートなのですが、どうも通信に使用する電気量を少なくしているのではと思います。
2週間充電なしのメリットは大いに評価したいところですが、もう少し静かにならないものかと思います。

 
■メール通知
ただし、flexの方も黙っているわけではありません。
こちらはメールでアピールします。
結果状態を、スマホの機能ではなく、メールで麗々しく伝えてくるのです。

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左)メールでくるflexの充電通知。メールだと機械に使われている感じが少し和らぐ。
右)一週間の結果もメールで。墨痕鮮やかな太ゴシック体が好印象。


ここから先は、個人個人感じ方が違うと思いますが、私の場合、こちらの方が圧迫感は少ないです。
「××しましょう」というオーダー(日本語で言うと「命令」)に対し「結果報告」ですから。

また電源切れ対応も、メールオーダーです。
スマホ(要するに機械)から直接「あーしろ」「こーしろ」と言われている感じではないので、気分的に楽です。

 
■使用中の確認(運動中

UPはスマホでしか分かりません。

 
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flexの表示は、5つのLEDが巧みに使われている。

flexは、5つLEDで、現在の運動達成量のおおよその目安が分かります。
運動量:100%に対して、5つのLEDですので、20%ずつです。
10000歩設定なら、2000歩づつです。

確認方法は2回タップするだけです。

なーんだ、そのレベルかと思われる人もいられるかも知れません。
が、競技をしているわけですので、そのレベルでイイのです。
でも、もう少し歩くかどうか、迷った時などの判断には使えます。
ユルイと言えば、その通りなのですが、24時間の付き合いでは、ユルイことはとても大事です。

 
■就眠時のアクション
UPはボタンを押し、「月」のマークが光れば終わりです。
これは楽。

flexは、1〜2 秒間flexをすばやくタップし続けます。
flexが振動し、2個のライトが徐々に暗くなって、睡眠モードが開始されたことが示されます。
ちょっと面倒といえば、面倒です。

 
いずれにせよ、押し忘れは結構あります。
でも大丈夫。
データー修正が可能です。

 
■起床時のアクション
これも就眠時と同様です。

UPはボタンを押し、「太陽」のマークが光れば終わりです。

flexは、1〜2 秒間flexをすばやくタップし続けます。
flexが振動し、5個のライトすべてが 3回点滅した後、回転する光のパターンが表示です。

これもflexの方が面倒です。

 
■クリック感、タップ感
正直、双方とも感触はないです。

ただし、こういう感触は「いじる」ことを前提としていると思います。
逆に言うとそれがないのですから、「いじらないで!付けているだけで機能しているから!」と言っているようにも思えます。

 
■目覚まし機能
flexは単純な目覚まし機能です。
時間が来ると、バイブレーション(以下バイブ)で起こしてくれます。

 
UPの、この目覚まし機能はイイです。
機能は2つです。
朝起きる時の「Smart Alarm」機能と、お昼寝に効果を発揮する「パワーナップ」機能です。

「Smart Alarm」機能は、起きたい時間を中心に、前後10分刻みで時間枠を0~30分決めることができる機能です。

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左)Smart Alarmの設定画面、右)パワーナップの設定画面。


睡眠には、ノンレム睡眠での「深い睡眠」と「浅い睡眠」そして「レム睡眠」の3種類に分けることができます。
この内、レム睡眠は夢を見ている状態ですから、脳は覚醒していますし、浅い睡眠もほぼ似た状態です。
脳が覚醒状態ですので、「起きやすい。」
例えば、アラーム中心7時で、10分の枠を設けたとすると、6:50~7:10の内、浅い睡眠の状態の時、バイブして起こしてくれるわけです。
これは短い睡眠時間でも、頭がすっきりした状態で起きることができるため、大きなメリットとなります。

また、パワーナップも同様です。
こちらは「仮眠時間」と「最大睡眠時間」の設定です。

例えば、仮眠時間:30分、最大睡眠時間:45分と設定したとします。
すると30分後、浅い眠りだと、そこで起こしてくれます。
その時、深い眠りだと浅くなるまで待ちます。
浅い時に起こしてくれます。

最大睡眠時間は待てる限界時間ですね。
これが来ると強制的です。

仮眠時間は、最適、及び5分〜2時間まで5分刻みで設定できます。また最大睡眠時間は30分〜2時間の設定となります。
お勧めは、仮眠時間:最適、最大睡眠時間:その時の休憩時間です。
これも使える機能です。

 
■トラブル
UP、flexともに小型、タフです。

ただ1回、トラブルに見舞われました。
flexが、充電中、ウンともスンとも反応しなくなったのです。
トラブルの瞬間を目撃していなかったので、何が起こったのか分からない。
取説の最後は、通例トラブル集と相場が決まっているのですが、それも書いていない。

こんな時お役立ちが、fitbitのサイトの「ヘルプ」です。
ページの下から入ります。
で、「電池」⇒「充電できなくなった場合」

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左)サイトの一番下に、ある「ヘルプ」。使い勝手が悪い。右)ヘルプの中「本体の電池が充電されない原因は、以下のように多数あります」(赤線部)。
と書かれても、どうすれば・・・。不安を誘う言葉は避けて欲しい!


 
詳しい説明がなされていますが、自分の症例には当てはまりません。
で、最後に・・・。
え、PCでいう「フリーズ」の可能性があるの・・・!!!

DSCF1031(+キャプ)で、見事に復帰。
今でも使っています。

 
ここでもう一度認識を新たにしたのは、2つ。

1つは、24時間活動量計は小型PCであるという事実。
指定通りの扱いをしないとトラブルが発生するわけです。

 
あともう1つは、長所は短所を伴うという事実です。
flexの最大の長所は、「着せ替え=デザイン変更が安価に可能」ということでしょう。
毎日着けるものの最大の敵は、「飽き」ですからね。

UPのデザインはかなり優れていますが、飽きた時、安価にデザイン変更というわけには行きません。
これをfitbitは「本体」と「ベルト」を分離。「ベルト」でデザインを変えることで対応しています。

逆に「本体」と「ベルト」を結ぶ接点が必要になるわけですが、機器の「接点トラブル」は実に多い。
デジカメで使われているSDカードなども時々「接触不良」が起こりますが、それと同じです。

UPは完全一体型。デザインが変えられないのは事実ですが、逆に接点を極力減らすことができます。
つまり、UPは日常トラブルが発生し難い仕様になっているわけです。

 
一長一短です。

 
■癖は個性と考える
後、同じ運動をすると、flexとUPでは、差があります。
UPの方が7%少なめにでます。

私は、この差を「個性」と考えています。
10000歩の700歩ですからね。
距離にすると約500m、時間に直すと7~8分。
決定的な差というには、少ないです。

目標を早く達成することでモチベーションがあがるなら、flexをお勧めします。
逆に、同じ目標をこなすにしても、ちょっと多い運動量がいい人はUPですね。

知ったところで、どうなることもない情報ですが、flex、UPどちらが合うか悩んでいる人の参考になればと思います。

 
■使用時まとめ
双方、決定的なダメな所はありません。

が、睡眠の部分で大きな差が付いています。
睡眠の質は実に重要でして、その分UPの方がイイと思います。

ということで、今回は「UP」の勝ちと判定します。

 
全体を通じて感じたのは、運動を中心のflexに対し、トータルでのサポートを強く意識しているUPというイメージですね。
実際flexは、対肥満としての活動量計から端を発していると聞いています。
これが色濃く、出ているよう思います。

またUPは着せ替えができませんからね。
これらも考慮して頂いて、選択して頂ければと思います。

 
商品のより詳しい情報は、fitbit、JAWBONEのホームページにてご確認ください。
fitbit:https://www.fitbit.com/ JAWBONE:https://jawbone.com/
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2015年4月12日

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